Orel 新キット2種。アンサルド装甲車、蒸気兵器

1月終盤に入って、なおも絶好調迷走中の新製品紹介コーナー、今回も良くわからないアイテムを堂々紹介していこう。
本日紹介するのはウクライナOrel社の新製品2種類だ。

まずお先に紹介するのはこちら、イタリア軍 アンサルド装甲車だ。

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なんじゃい、こりゃ。
実車の写真が存在するので、実在した車両であることは間違いないのだが、詳しいことがさっぱりわからない。
なにしろ、制作された年からして資料によって1925年だったり1929年だったりする。
なんとかわかったこととして、大径スポーク車輪のトラクターを作っていたPavesiというトラクターメーカーがあって、そこの重牽引車をベースに1輌だけ試作されたのがこの車両らしい。資料によっては「装輪戦車(Wheeled tank)」になっていることもある。

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なにしろ間が持たないんで、公式ページの完成見本写真でなんとかつないでいこう。
砲塔が向こうを向いてるせいで手前に尻を向けているように見えるが、操縦席のスリットが開いてるのでどうやらこっちが前だ。
真ん中にある扁平な円錐状のものは、最初エンジンのシャフトをクリアするためのバルジかと思ったが、エンジンは車体右側にオフセットされているらしいのでそうじゃなくて、どうやらラジエターのカバーらしい。各円盤同士の間に隙間が空いてるのね。意味あるんかね、これ。カラーリングを工夫すれば、ウルトラマンタロウに登場しても違和感なさそうだ。

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下から見るとこう。左が車体の前なので、どうやら四輪駆動後輪ステアリングらしい。後輪はシャフトをピボットに、大きくスィングする構造となっていることがわかる。これは原型のPavesiトラクターからこう。ただし、Pavesiトラクターとは前輪と後輪の機構を入れ替えているようだ。
右にオフセットしたエンジンから横置きのトランスミッションにつながり、前後にパワーを分配していることが良くわかる。
車輪は鉄製のリムにゴムのブロックを貼り付けたもの。トレッドパターンが前輪と後輪で逆になっているが、表紙絵などを見る限りではどうやらただの制作ミスのようだ。

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こんなに資料のない車両なのに、驚くべきことに内部再現キット。その車内の資料はどっから出てきたんだ。
ちなみに主砲は45ミリ砲。乗員は3名。
イタリア軍ではPavesiトラクターをベースに、他にも数種類、より露骨に笑いを取りに行った車両を試作しているが、結局この手の装輪戦車は一つもものにはならなかった。と、いうより最初っから何がしたかったのか良くわからない。

結局、なにがなんだか良くわからないイタリア軍 アンサルド装甲車は陸モノ標準スケール25分の1で完成全長約18センチ。難易度は3段階評価の「3」(難しい)となっている。定価はメーカーのカタログが更新されないからわからない。売る気ないんか。

なんか解説することが少なくて早く終わってしまったので、ついでにもっと解説することが少ないキットを一緒に紹介しておこう。
本日2キット目は、蒸気兵員輸送車"Ku-M"と蒸気飛行機"SC-F"だ。

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ほら、もう、こんなもん、なにを解説しろと。
念の為に一応断っておくが、もちろん架空兵器だ。架空兵器がいつものタッチで書かれている表紙が、高熱で寝ている時に見る夢みたいで楽しい。
当キットは低難易度の「イージーキット」として設計されたようだが、なぜ実在の車両のイージーキットではなく、完全な架空兵器へ進んだのかは謎だ。

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蒸気兵員輸送車"Ku-M"車体の完成見本写真。ウォーハンマー40K的なパワフルなフォルムだ。
表紙ではKu-Mは砲塔違いで三種類並んでいるが、どうやらキットでは車体は1輌分しかないコンパチキットのようだ。まぁ、高いもんでもないだろうから気に入ったら三冊買ってもいいだろう。
車体後部のバルコニーは釜炊きのスペースとなっており、よく見ると車体左右のバルジ部分の石炭庫の取り出し口をハンドルで開閉させるようになっていたり、なかなか芸が細かい。スコップが二本あるから機関士の定員は2名か。

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砲塔部分3種類からの2種。
左は突撃タイプ、右は救急車タイプ、といったところか。砲塔にも煙突があるということは小さなボイラーを積んでいるのだと思うが、砲塔旋回用だろうか。いろいろと想像が広がる楽しいキットだ。救急車タイプのキセル型通風筒はその向きでいいの?

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そして、こちらが蒸気飛行機"SC-F"。
ロシア語で蒸気は「Пар(Par)」なので、この世界では兵員輸送車が「パロトランスポーター」、そして飛行機が「パロコプター」と名付けられているらしい。なんかいい響きだぞ、パロコプター。
パロコプターSC-Fは機首に機銃2丁を装備しているが、このレイアウトだと射撃時に振動で操縦者の尻がヤバそうだ。
あと、これどうやって飛行中に給炭するんだろう。重油燃焼型なのか。

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組み立て説明書のサンプル。完成見本写真がない3番目の砲塔モジュールは機銃座のみの軽装タイプのようだ。
ひょっとしてパロトランスポーターの組み立て説明書ってこれだけなんだろうか。

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テクスチャの見本。と、いうか、スキンはこれで全部かも。ダズル迷彩的な幾何学模様が楽しいが、ところどころの赤黒い線は赤錆が浮いている表現のようだ。一番左側のページに、盾形紋章が何種類もあって選べるようになっているのも嬉しい。

蒸気兵員輸送車"Ku-M"と蒸気飛行機"SC-F"セットは一応、スケールは50分の1となっている。難易度は3段階評価の「1」(易しい)、そして定価はわからない。

キットの表紙には「F連合、42年」とだけ書かれているが、これが何を意味するのかは現時点では不明。背後に壮大な「蒸気サーガ」があるのか、ただのハッタリなのか、今後の展開が気になるところだ。果たして対抗勢力として「帝国軍」が登場するのか、蒸気戦車「パロパンツァー」はどんなフォルムなのか、映画「悪魔の発明」を胸踊らせて見た筆者としては、蒸気兵器シリーズは是非とも継続的に展開してもらいたいところだ。


画像はOrel社サイト公式フォーラムからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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