Orel・PMHT 新製品3種。

カードモデル界の新製品を追いかけていると、正直、どうやって紹介すりゃいいんだかよく分からない感じのアイテムに時々遭遇する。本日は、三連休を費やして、結局どうやって紹介すりゃいいんだかわかんなかった車両三種を一気に紹介したいと思う。

まず、最初はウクライナOrel社の新製品、ソビエト製トラクター МТЗ-50/52だ。

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記憶力のいい読者なら即座に気がついたかもしれないが、МТЗ-50は以前に紹介したМТЗ-80の前身に当たるトラクターで両者の差異は主にМТЗ-80が80馬力、МТЗ-50が50馬力のエンジンを搭載していることである。その他のコンポーネントは実に70%が共用なので、80と50をパッと見で両者を区別するのは難しい。
と、以前にも書いたことをなぜ再び書いているのかと言うと、МТЗについてすでに紹介してしまったので、今回書くことが全然ないからだ。
ちなみにМТЗ-50系列は1962年から1985年までの間に125万6800輌が生産されている。



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今回のキットは、なんと後輪駆動のМТЗ-50と、それを四輪駆動化したМТЗ-52の豪華2輌セットとなっている(公式ページの表記でははっきりしなかったが、A4で28ページもあるのでたぶんコンパチではなく2輌セットなのだろう)。
上の完成見本写真では、左上の鼻先の丸い方が前輪の内側にギヤカバーがあるので52、右側の平面なグリルが50のようだ。なお、このボディ形状の差は、単に左側が旧モデル、右側が新モデルなだけであり、「丸い形のグリルだったらМТЗ-52」というわけではない。

Orel社の新製品、ソビエト製トラクター МТЗ-50/52 はスケールは25分の1、難易度は3段階評価の「3」(難しい)、そして定価は139ウクライナフリブニャ(約1600円)となっている。定価はウクライナ製品にしては少し高めな印象を受けるが、2輌組み立てられるのだと思えば安いものだろう。
ソビエトトラクターファンなら、ぜひともМТЗ-50、МТЗ-52、МТЗ-80を並べてみたい。

さて、お次も引き続きウクライナOrel社からの新製品。ソビエト製ロードローラー ДУ-48Бだ。

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いや、ちょっと待て。
これ、前にも紹介しなかったか??

と、思ったが、前に紹介したのはДУ-47Бだった。

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でも、47Бと48Бのどこが違うのかよくわからない。そもそも、ソビエトのロードローラーそのものが良くわからない。
一応、48Бは1970年代中盤から使用されるようになった車両らしい。
他に書くことが見当たらないソビエト製ロードローラー ДУ-48Бはスケールは25分の1、難易度は3段階評価の「2」(普通)となっており、公式サイトでは「このキットは小さいながらも細かいディティールを含んだ興味深いキットです。経験者なら3~4日で組み上げることができるでしょう」と紹介されている。定価は47ウクライナフリブニャ(約500円)
Orelのサイトはキットのデザイナーの名前が載っていないが、どう考えてもMODELIKの47Бと作者は同一人物だろう。ほとんど同一のものをポーランドのメーカーとウクライナのメーカーに売ってしまったこのデザイナー……東欧にも着実に市場経済が浸透しているのだ、ということを伺わせるなかなかの商売上手といえるだろう。
ロードローラーファンなら、47Бと48Бを作り比べて違いを確認するのも面白そうだ。

そして最後は当コーナー初登場となるチェコのメーカーPMHTからの新製品、チェコ製トラクターZETOR 5511 + 5t vlek だ。

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PMHTは、フルネームは「Papírové Modely Hasičské Techniky」(消防技術ペーパークラフト)で、その名の通りに消防車両を多く出版しているメーカー。現在ラインナップは約20種類、それとは別に53分の1という根拠のよく分からないミニスケールでジュニア向けのイージーキットも出してる。
今回キット化されたトラクター、ZETOR 5511の「ZETOR」はもともとはチェコのブルノにあった自動車メーカー「Zbrojovka」のトラクター部門のブランドで、会社の頭文字「Z」と「Tractor」(トラクター)の末尾を組み合わせた名前ということだ。ZETORは1990年に独立し、現在もトラクターを作っている
手先の器用なチェコ人らしく、ZETORは極初期の液圧駆動システム「Zetormatic」の開発や、世界に先駆けて乗員保護のための密閉型キャビンを導入するなど、トラクター技術史において無視できない重要なブランドであると言えるだろう。
ちなみに、同社のラインナップはとっても細かくて、5511がどういう特徴のある車両なのかわからなかった。

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キットはタイヤのトレッドパターンやむき出しのエンジン下部がテクスチャ表現されているので、イージーキットなのかと思ったら引っ張っている5トン積み台車は妙に作りが細かったりして、なんとも意図不明だ。台車の前側車軸がピボットになっていて向きを変えられるのもおもしろい。

PMHTのチェコ製トラクターZETOR 5511 + 5t vlekは、スケールはチェコの陸ものスケールである32分の1なので注意が必要だ。難易度は表示がないが、トラクター部分が「普通」、台車部分が「難しい」といったところか。定価は125チェココルナ(約600円)となっている。
東欧圏のトラクターファンのモデラーには、これは見逃せない一品だろう。

なお、このZETOR 5511のデザイナー、Jiří Bouška氏はagromodelsという独自ブランドで数々の農業機械をリリースしている農機デザインのベテラン。agromodelsのフォトギャラリーを見ると、氏の農機にかける情熱を垣間見ることができる。
なんというか……まぁ、カードモデルの世界は奥が深いな、と思い知らされる思いだ。



キット画像はそれぞれOrel、PMHT公式サイトからの引用。



*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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