MODELIK ソビエト軍戦闘機 Jak-1b

秋となり再始動したポーランドカードモデル界。ポーランドMODELIK社からも秋の新作の情報が届いているが、夏の分を紹介しきっていなかったので、もうちょっとだけ過去の新製品を紹介しよう。
本日紹介するのはソビエト軍戦闘機 Jak-1bだ。

Jak-1b okladka

またか! またJak-1なのか!
すでにJak-1はWAKとかAnswerから出てるじゃないか。わしは持ってないが、Halinskiからも出ているぞ。君等はそんなにJakが好きなのか。
好きなんじゃしょうがない。
いつもの筆塗りではなく、エアブラシ風の表紙にも描かれている、当キットの塗装は第2ウクライナ正面軍-第5航空軍-第4戦闘機軍団-第294戦闘機師団-第427戦闘機連隊のПавел Чувилёв(パヴェル・チュヴィリェフ)大尉乗機。1943年夏、場所はカリーニン方面だ。
チュヴィリェフ大尉は第二次大戦で15機を撃墜(うち5機は共同撃墜。撃墜数を13機とする資料もある)、独ソ開戦から終戦まで戦い続け、戦後は朝鮮戦争でも1機を撃墜したといわれている。ところで某所に彼の戦果一覧が載っているが、41年7月16日に撃墜した「He-113」ってなんだ?(ダブルクォーテーションで囲ってあるので、多分もとの資料からそうなっているのだろう)
それではJak1の機体に関しては過去の記事を参照いただくとして、さっそく完成見本写真を公式ページから引用させてもらおう。

Jak-1b foto.1Jak-1b foto.2

Modelikにしては珍しいホワイトモデルでの完成見本。こうやってみるとちょっとホーカー・ハリケーンにも雰囲気が似ている。コクピットの下に書いてある文字は「От трудящихся Пугачёвского р-н」で、意味は「プガチョフ地区労働者より」。たぶん、献納品なのだろう。
おそらく撃墜を意味する星は12個。ドイツ軍や米軍だと、撃墜した相手の識別マークを書くもんだが、自分たちの識別マークである星を書いているのがおもしろい。ちなみに、この機体の前でパイロット達がくつろいでいる写真が現存している。

Jak-1b foto.3

こちらは航空機キットの隠れメカポイント、脚納庫。Jakの脚納庫って、こんな前縁ギリギリで強度的に大丈夫なのかしらん? 内側引き込み式の幅が広い着陸脚は、荒れた飛行場で運用されることの多いソビエト機にとっては必須の構造だった。
ここでは、外皮をフレームにとめているリベットのテクスチャにも注目だ。

Jak-1b ark.1Jak-1b ark.2

テクスチャはこれまたModelikには珍しい軽く汚しの入ったタイプだ。
チュヴィリェフ大尉機の機首が赤(資料によっては「血の赤」と表現されている)く塗られているのは、第427連隊のエースだけを集めて編成された特別部隊である「Меч」(剣)部隊の一員であることを表す。
また、胴体の白線は敵味方の識別用で、その位置や形状はもちろん頻繁に変更されていた。どうやら、当時「ドイツ軍には鹵獲したソビエト機の部隊がある」という噂があったらしい(ソビエト軍全体にあったのか、第427連隊周辺だけにあった噂なのかは不明)。

Jak-1b rys.2Jak-1b rys.1

組み立て説明書はライン表現でクローズアップとステップ・バイ・ステップの中間的な方式。見た感じではなかな細かい説明で分かりやすそうだ。また、コクピットの細かいディティールと、機体形状を正確に表現するための複雑な芯材構造もチェックしておこう。

MODELIKらしくない表紙、仕上がりのソビエト軍戦闘機 Jak-1bはスケールは航空機スケールの33分の1、難易度は5段階評価の「4」(難しい)、定価は20ポーランドズロチ(約650円)となっている。実は最近の円高の影響で、20ズロチは今日のレートで計算すると500円にもならないのだが、変動レートで換算しちゃうと高いんだか安いんだかよくわからんくなりそうなので、しばらくは固定レートでいこう。また、レーザーカット済みの芯材用厚紙は15.01ズロチ(約500円)で同時発売となる。

西側では無敵ドイツ空軍のボーナスステージのように言われており、キットにもなかなか恵まれないソビエト機だがさすが東欧で育ったカードモデル界においては一大勢力となっている。うっかり割引だからっていくつもJak-1のキットを買ってしまったトンチキは勢いでこのキットも購入し、作り比べてみるのもおもしろいだろう。
また、なかなかプラモデルではいいキットが手に入らない、と嘆いているソビエト軍レシプロ機ファンのモデラーには、この機会にカードモデルに挑戦してみることをお勧めしたい。



キット画像はMODELIK社サイトからの引用。


*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。


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