WAK 日本軍 一式装甲兵車 ホキ

「日本で最もHOTなカードモデル情報ブログ」の看板を見えないところにこっそりと上げておきながら、時々「去年の新製品」を平気な顔して紹介している当ブログだが、本日は来たる5月9日にリリースになるという、これまでになくHOTな最新情報をお届けしよう。
今回紹介するのはポーランドのWAK社からリリース予定の日本軍 一式装甲兵車「ホキ」だ。

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おいおいおい、いきなり微妙なところを突いてきやがったね、まったく。WAKのサイトには「日本軍の最もポピュラーな装甲兵員輸送車」と書いてあるが、こんなマイナー車輌みんな覚えてないって。
一式装甲兵車「ホキ」は日本軍が部隊の機械化を目指して開発した装甲兵員輸送車だが、開発時には「半装軌」(ハーフトラック)式と「全装軌」式のどちらにすべきか意見がまとまらずに両方の形式で開発を行うこととなった。そのうち、「全装軌」のものが、この「ホキ」である。ちなみに「半装軌」の方は「ホハ」として制式化されている。
日本軍の車輌の命名規則といえば、カテゴリを表す一文字(中戦車なら「チ」、重戦車なら「オ」)と、制式化された順に「イロハ」の一文字が組み合わされる(だから、中戦車3号なら、「チ」+「ハ」でチハだ)ことはご存知の方も多いと思うが、だからと言って、この「ホキ」が「ホイ車」から、いろはにほへとちりぬるをわかよたれそつねならむうゐのおくやまけふこえてあさ”き” までの37車種の試作を経て開発されたわけではない。そもそも「ホ」のカテゴリは本来は砲戦車(自走砲)に使う記号だ。
確証はないが、たぶん「ホキ」は正式な名称ではなく、開発中に「歩兵」を載せる「軌道車」ぐらいの意味でつけた仮称だろう(だから、半装軌の方は「ホ」+半分の「ハ」で「ホハ」)。
せっかく開発したホキだが、戦車の生産さえままならない日本軍が兵員輸送車を大量生産できるはずもなく、わずかに生産された車輌も戦線へ送る前に多くが海上で輸送船ごと失われた。わずかに中国戦線、フィリピン戦で実戦に参加した以外は本土決戦に温存されたらしいが、総生産数ははっきりしない。
なお、ホキの兵員スペースから座席を外した「一式装軌貨車」も開発された、と多くの資料に書いてあるのだが、肝心の「一式装軌貨車」の資料がどこにも見当たらない(逆に「一式装軌貨車の兵員輸送形がホキ」としている資料もある)。日本軍のこの手の補助車輌にはまだまだ知られていない部分があるようだ。

さて、それではそんな知られざる「日本機甲部隊の足」、ホキ車の完成見本写真を見てみよう。

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さすが再現性には定評のあるWAK、当の日本人でさえ良く知らないマイナー車輌とは思えない、堂々としたクオリティだ。
この「ホキ」のキットをデザインしたのは”M. Rafalski”氏だが、Rafalski氏は以前にもWAKで特二式内火艇 カミをデザインしている、ちょっとどうかした感じの日本装甲車輌通である。

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エンジンが前に、起動輪が後ろにある、一般的な日本戦車と逆のレイアウトがなかなかユニークだ。でも、エンジンと並列の運転席は超うるさそうだぞ。
正面のヘッドライトに取り付けられた中世騎士の兜みたいなスライド式シャッターは、なんだかフランス軍の装甲車輌を連装させるが、でもこの部品、展開図はどうなってんだ?

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全装軌式のために大柄に見えるホキだが、足回りは二式軽戦車との共用部分が多く、それほど大きな車輌ではない。
ドイツ軍なら悦び勇んで対戦車砲やら迫撃砲やら火炎放射器やらを積んだサブタイプをゾロゾロ作ったことだろう。

今度はぐぐっと細部をクローズアップしてみよう。

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いやいやいやいや、これ、絶対にキットストレートに組んだ時のクオリティじゃないから。小ディティールも全て立体化した上に塗っちゃってるから。もはや、キットの作例というよりも、Rafalski氏の超絶テクニック鑑賞会だ。ボルトの緩み防止用ワイヤー(8の字にかけてある)まで再現ですよ。もう、どうすりゃいいのやら。

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テクスチャは汚しはないが、ノッペリとならないように全体的にムラムラと調子がつけてあるようだ。でも、この微妙なグレー塗装は何を意図しているの? まさか海軍陸戦隊の装備車輌??

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組み立て説明書はライン表現で、ステップバイステップ方式となっているようだ。芯材の組み立てから車内がないことも読み取れる。作例はなんだかすごい事になっているが、この通り、キットそのものは意外と順当な内容で、難易度も5段階表示の「3」(普通)となっている。

WAKの、というよりもM. Rafalski氏の日本軍一式装甲兵車「ホキ」は陸戦スケールの25分の1で全長約19センチという、意外と小柄な車輌だ。お値段も27ポーランドズロチ(約900円)となっており、難易度と相まって手をつけやすいキットとなっている。

カードモデルに日本軍艦艇のキットは多いが、日本軍戦車はホビーモデルの新砲塔チハ、マリモデの一式チヘなど「定番」キットはあるものの、まだ種類は少ない。なにしろ単砲身チハさえ、まだキット化されていないのだ。
日本軍に興味のあるモデラーなら、Rafalski氏にさらにどうでもいいような日本軍戦車をキット化してもらえるよう、このキットをすごい勢いで購入するべきだろう。


写真はWAK社サイトからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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念を送った甲斐が有ったですな!!

まさかの発売に狂喜な感じですが、何故コレという疑問が尽きませんね!!
デザインが後の陸自の物に似ているのがチャームポイントですな。

PS
駐車場の券お送りします。停めっぱなしが出来ない所も有るので注意して下さい。場所は同封の地図にて確認下さい。

Re: 念を送った甲斐が有ったですな!!

ナオさん、今日は!
前の特二式内火艇は、まだクビンカに実車が現存していたから理解できたんですが、本当になぜこの車輌を!?
せめて、「ホハ」の方がまだ見栄えがすると思うんですが……これは、今後の作品にも期待せざるを得ません! 色んな意味で!

駐車券、お手数おかけしてすみませんでした。ありがとうございます。
しかも、なんかうちの方のメールサーバー止まってますね……
それでは、来週を楽しみにしております!
展開図公開中
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