MODELIK 宇宙ロケット ジェミニ4号

今年、2011年はガガーリンが宇宙へ飛び出してから50年、いわば「宇宙世紀0050年」となるわけだが、そうは言ってもガンダムの宇宙世紀はコロニーへの移民が始まった年が初年なので、あと30年で静岡に飾ってあるガンダムが歩き始めるというわけではない。
この記念すべき年をGPMは「ディーゼル機関車『ガガーリン』」という、嫌がらせとしか思えないアイテムで祝ったことは色んな意味で記憶に新しい。
一方、ポーランドカードモデル界をGPMと共に牽引するMODELIK社は、もうちょっとわかりやすいアイテムでこの節目の年を祝っている。
今回紹介するのは、MODELIKから発売された宇宙ロケット ジェミニ4号だ。

ずどどどーん。
TITAN II okladka

GPM、MODELIKとも素直にボストーク宇宙船を出さないのは何か理由があるのだろうか。どこかのメーカーが商標登録してしまったとか。
MODELIKは昨年、アメリカ有人宇宙計画の先駆けとなったマーキュリー・レッドストーンマーキュリー・アトラスを矢継ぎ早にリリースし、ロケットファンのモデラーを喜ばせたが、今回は「マーキュリー計画」に続く、「ジェミニ計画」の宇宙船がリリースとなった。
マーキュリー計画は、ロケットの先端に人を乗せたカプセルを置いてズドンと打ち上げ、大気圏外で切り離されたカプセルはそのまま落ちてくる、という「宇宙飛行」というにはちょっと寂しい感じだった。
ところが1961年、アメリカ大統領ジョン・F・ケネディが「アメリカは60年代中に人類を月へ送り届け、生還させる」とぶち上げたからさぁ大変。アトラスロケットがいくらパワーがあると言っても月までは届かない。そもそも届いたところで、マーキュリーカプセルでは月にグサリと突き刺さった後で、帰って来る方法がない。
そこで、空軍が開発した2段式の大陸間弾道弾、「タイタンロケット」を拝借し、打ち上げっぱなしじゃなくて宇宙空間で操縦可能な宇宙船を打ち上げる計画、「ジェミニ計画」が始動した。
前回は人が乗るカプセルだけだった宇宙船は、スカートのような形状に操縦装置や推進装置を詰め込んだ「機械船」との2段式となり、さらに船外活動を船内からサポートできるように2人乗りとなった。2人乗りなので、「ふたご座」にちなんで「ジェミニ」というわけだ。
まだ月へ飛行する方法は模索中ではあったが、どう考えても1隻の宇宙船が地球から真っ直ぐ月へ行って着陸し、どっこらしょと再発射して帰ってくる、なんてのは無理なので、着陸船を切り離して月に降り、またドッキングするという手順は絶対に必要だった(先に宇宙空間にバラバラに打ち上げたモジュールを宇宙空間で組み立てて巨大ロケットとする、なんて方法も真剣に考えられていた)。そのためには宇宙船同士のランデブー、さらにはドッキング、それらをサポートするための宇宙空間での船外活動など、実現しなければならない技術は数多かった。
ジェミニ宇宙船は1号、2号は無人での試験飛行を行い、3号は5時間かけて地球を3周、そして、今回キットとなった4号はついに4日間の宇宙飛行を達成、その間に他の人工衛星(投機されたタイタンロケット2段目)とのランデブー、宇宙遊泳などを始めとした多くの実験を行い、この成果は続くアポロ計画へと反映されたのである。
なお、表紙には「ジェミニ・タイタン」を意味すると思われる『GT IV』の文字があるが、英語資料ではそのような呼び方をしているものは見つからなかった(ジェミニ計画の打ち上げロケットは全てタイタンである)。
ところであまり関係ないのだが、Wikimediaで見ることのできるジェミニ5号の管制室の写真だが、左側に写ってる後ろ頭って、絶対「アポロ13」で有名なジーン・クランツだよね!

それでは、完成見本写真を見てみよう。

TITAN II_2

アトラスロケットのグラマラスな形状から、再びスラリと真っ直ぐな円筒形に戻ったタイタンロケット。マーキュリー計画で先端に突っ立っていた緊急脱出ロケットの鉄塔もなくなりスッキリとした外見となっている。
先端の黒い部分が人が乗り込む宇宙船、その下のややゆるやかな傾斜部分が、宇宙船の推進機構の詰まった機械船である。

TITAN II Ark.1TITAN II Ark.2

テクスチャはもちろん汚しのないスッキリとしたタイプ。左側の画像で、宇宙船部分の展開図が2種類見えているが、右上のものは窓部分のヘコミがない「カンタンバージョン」だ。なんでここだけそんなものがわざわざ用意されているのかはわからないが、宇宙船と言えばメカも人員もバックアップは不可欠。このカンタンバージョンも失敗した時のバックアップがあると思えば気が楽だ。

TITAN II_1TITAN II Ark.3.Rys.1

組み立て説明書は面をグレーで塗ったライン表現でステップ・バイ・ステップとクローズアップの中間的な方式。全体はストンと真っ直ぐなタイタンロケットだが、ブースターはなかなか凝った構造となっていることがわかる。

人類の宇宙進出50周年という節目にリリースされたMODELIKの宇宙ロケット ジェミニ4号はスケールはMODELIKの「宇宙モノ統一スケール」50分の1で全長約63センチと、マーキュリー計画よりも一回り大きくなった。
難易度は5段階評価の「3」(普通)、定価は18.9ポーランドズロチ(約600円)とお手軽設定。また、芯材用のレーザーカット済み厚紙も6ズロチ(約200円)と控えめなお値段なので、ロケット好きなモデラーなら、マーキュリー計画、ジェミニ計画と揃えて飾っておきたい。
史実ではアメリカは次にいよいよアポロ計画に着手するのだが、果たしてMODELIKもアポロ計画のキットに着手するのか、目を離すことはできなさそうだ。
と、思ったけど、アポロ計画のサターンロケットって、50分の1だと2メートル以上もあるのか。さすがに統一スケールでは無理か……



画像はMODELIK社サイトからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
スポンサーサイト

テーマ : 模型・プラモデル・フィギュア製作日記
ジャンル : 趣味・実用

コメントの投稿

非公開コメント

展開図公開中
最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
プロフィール

のとっちょ

Author:のとっちょ
カードモデル初心者が苦闘するさまをご覧あれ。

検索フォーム
リンク(順不同、敬称略)
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード