Schreiber-Bogen ドイツ製旅客機 JUNKERS G.38

いぇー! 満を持しての登場は、ALBATOROSをデザインしたエルンスト・「夢見る牛乳瓶メガネ」・ハインケル、クラウディウス・「船が空飛んだら凄いでしょ」・ドルニエと(わしの中で)並び称されるフーゴ・「波板大好き」・ユンカースのデザインしたJUNKERS G.38のキットですよ。

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キットはドイツSchreiber-Bogenの製品の輸入版、いまは亡きパピエクラフトブランド。左下に「西ドイツ製」と書いてあるのもなんとも言えない。若い人は知ってる? 昔はドイツって東西にわかれてたのよ。
表紙写真は、G.38のとんでもない形状があまり見えなくて残念。

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ちょいと紹介の順番が前後しますが、レベル社のプラモデルを引っ張り出してきました。右側の塗装説明を是非見ていただきたい。凄い平面形キタコレ!
この間のルンプラー・タウベの凄い形状もファンタジーでしたが、こいつも負けずにファンタジーな形状。主翼は分厚くて、付け根部分は中を立って歩けるほど。翼内にも客席があり、よく見ると内翼前縁に窓があります。また、翼の中の通路は外側エンジンにまで達しており、飛行中も機内でエンジン整備ができたっていうんだから、こりゃただごとじゃない。

ユンカースG.38は1929年に初飛行した機体で、コードレター「D-2000」(後に「D-AZUR」)とコードレター「D-2500」(後に「D-APIS」)のたった2機が建造されました。キットは2機目のD-2500時代を再現。
長大な主翼は全幅が44メートルもあり、これは後の米軍超重爆撃機B-29より1メートルも長い。その代わり、胴体は短くて23メートルしかありません(B-29は30メートル)。
G.38は、この分厚く長大な翼で空気を抱えてフワリと飛ぶタイプの飛行機で、最高速度はたったの225キロ。
乗客は最初は13人しか乗れなかった(飛ばすのには乗員は7人も必要なのに)のですが、それはちょっとあなた、アレでしょう、ということで胴体を二階建てに増設(D-2500は最初から二階建てで建造)。エアバス社のA380がイバってる「ダブルデッキ」を70年先取りだぜ! でも、二階建てになっても乗客は30人(D-2500は34人)。
その代わり、機内の内装は豪華で、トイレ、洗面所もあったといいます。時代は異なりますが、タイタニック号みたいな豪華客船の内装を思い浮かべるといいでしょう。これは、当時長距離航路に就航していたツェッペリンの巨人飛行船に対抗する意図もあったんでしょうな。
つまり、現在とは「旅客機」に求められるものが違ったんですね。移動手段ではなく、旅そのものであった、と言いますか。
しかし、この「豪華旅客機」路線というのはあまり受け入れられず、後継機は作られませんでした。D-2000は、整備後のテスト飛行中に墜落し廃棄、D-2500は10年間をルフトハンザの国際路線で勤め上げた後に開戦でドイツ軍が接収。輸送機となったものの、1941年5月に英空軍の空襲により地上で失われています。
なお、日本陸軍は何を思ったのかこのG.38の爆撃型(製作されなかった)のライセンスを購入、九二式重爆撃機としてうっかり6機も作っちゃいました。

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で、キットの中身はこんな感じ。全然パーツが足りないように見えますが、全部A3サイズの用紙が二つ折りになっているのが片面しか見えていないからです。
シュライバー・ボーゲンらしい黄色の内部構造とピンクのノリシロがとってもカラフル。

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写真で微妙なグレーに写っている場所は、特色シルバーでの印刷。でも、防眩塗装の黒が乗ってるところが、下地の銀がフニャフニャとテケトーに終わってるのが透けててちょっとカッコ悪いぞ。印刷はいつものクオリティで、ムラ・カスレなくきれい。手書きなのに線がとってもキッチリしているのはドイツ人気質というやつか。
日本では「谷折り」の印に使われているツートンツートン(―・―・―・―)の線は、ただのノリシロとそれ以外の部分との境目です。
もちろん、全体を覆う波板はテクスチャ表現。

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組み立て説明は実質、これだけ。ちなみに、なぜかこの組み立て説明も機体は特色シルバーで印刷されています。無駄なところがゴージャス!

このキットを買ったころは、G.38の模型はこれしかなかったんですが、後にREVEL社がプラモデルを出してくれました。

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そっちも買っちゃったよー。このアングルだとG.38のトンデモ形状が窺えてカッチョいいですね。

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ちなみにデカール変えの軍用機時代のキットもあります。

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こっちは表面の波板もシャープなディティールで再現。

ちなみにユンカース博士は1924年(1922年説もあり)には、翼幅80メートルの翼に短い胴体が二本付く、J-1000という、とってもクレージーな飛行機を構想していますが、さすがにこれは建造されなかった。
どこか航空機カードモデルの標準スケール33分の1でG.38、九二式重爆撃機、J-1000のカードモデルを出さないもんだろうか、と思ったけど、G.38で幅1.3メートル、J-1000なんて幅2.4メートルのキットになるから置くとこないですな。
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