Orel ロシア帝国汽船「Orel」

どうも、ウクライナOrel社の新製品紹介は飛び飛びになってしまうのだが、これはOrel社のアイテムチョイスのマニアックさに由来するところは大きい。だが、意を決してきちんと調べてみると、なんとも興味深いエピソードが飛び出してくる事が多いのもOrel社のアイテムの特徴だ。普通はソビエト宮殿について調べたりしないもんな。
そして、今回はそんな良くわからんアイテムをリリースし続けるOrel社から発売された、ロシア帝国汽船「Orel」を紹介しよう。

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あれ? Orelは前にも紹介したような……? と思う読者もいるかも知れないが、あっちは日本海海戦にも参加した戦艦。「ははぁ、なるほど。明かりを消していなかったので信濃丸に見つかって「敵艦見ゆ」の無線を打たれてしまった病院船Orelの方か。さすがにOrel社、渋いな!」と思ったのもつかのま、良く見たらこっちのOrelは建造年1909年だから、それも違った。
じゃあこの船、なんなのか、というとロシア帝国が戦時には徴用する前提で資金提供をして建造した民間船だという。渋いっていうか……全然資料ないよ、そんなの……
一応、Orel社サイトでの情報などを総合すると、1909年にドイツの造船所で建造されたOrelは戦時には軍が上陸作戦などに使用することが可能なよう、甲板は最大120ミリ砲の設置に耐える構造とされていた。全長102メートル、排水量約3500トンというから、そんなに大きな船ではない。
1914年、第一次大戦が勃発すると予定通りにOrelはロシア軍に徴用され、120ミリ砲2門、75ミリ砲2門、47ミリ砲4門で武装し、シベリア艦隊の一員となる。しかし、この方面には敵がいなかったので、なんとなく革命となりなんとなく戦争は終わり、Orelはなんとなく練習船となる。
1922年、なんだかOrelがいらなくなったソビエト政府はこの船をイギリスの民間企業に売却。イギリスでは”Silvia”に名前を変更、さらに1934年に”Haitan”に名称が変更となる。
第二次大戦勃発と同時に、Orel改めSilvia改めHaitanは英軍に徴用されるが、やっぱり特筆するような記録はない。
戦後、船は所有者に返還され、1950年、香港でスクラップとなった。おしまい。
……地味だ。

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そんな地味な船がOrel社デザイナーの手で地味にカードモデルになった!
なんだか完成品もコピーで組み立ててあったりして、とっても地味な仕上がりだ!

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こんな船、書く事ないよ……
多分、1909年状態の模型化なので武装もしてないと思います。

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テクスチャは汚しのナイスッキリとしたタイプ。甲板の板張りはライン表現なので、艦船モデラーならここは質感たっぷりに貼りなおしたいところだ。スタンドに木の質感テクスチャをプリントするんだったら、甲板の方を先にディティールアップして欲しいような気もするが、これはモデラーの楽しみを奪わないためのOrel社の気遣いかもしれない。違うかも知れない。

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組み立て説明書は基本的にライン表現だが、微妙に影も落ちているちょっと変わった感じ。図版はなかなか多いようだ。

Orel社のとっても地味なロシア帝国汽船「Orel」は、スケールは艦船スケールの200分の1で完成全長50センチぐらいという地味な大きさ。定価も115ウクライナフリブニャ(約1300円)という、なんだか「ふ~ん」という感じの価格設定だ。なお、難易度表示は3段階の「3」(難しい)になっている。
この時代の汽船が好きなら、まぁ、見逃せないんじゃない? Orel社の「Orel」だしさ。


画像はOrel社サイト公式フォーラムからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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