Maly Modelarz イングランド王国ガレオン船「Golden Hind」

歴史的暑さとなった夏が終わり、季節は秋となった。連日の雨も大変な円高も、「海外カードモデルが値下がりするからじっくり家で組み立てられる」と思えばまんざらでもないだろう。
そんな「クラフト」の秋を盛り上げるためと、諸般の事情で、しばらくは「秋の新製品フェア」を一方的に開催してみたい。
一番手として今回紹介するのは、ポーランドMaly Modelarz社のイングランド王国ガレオン船「Golden Hind」だ。

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なんとも写りの悪い写真だが、GPMのショップで拾ってきた写真なので勘弁していただきたい。GPMも、もうちょっといい写真を撮ってあげればいいのに。
マストのトップの旗が後ろから前になびいているが、もちろん帆船は帆に風を受けて走るのだからこれが正しい。「ドラゴンクエスト2」の船のドット絵は、たしかこの旗が後ろになびいていたが、あれは風じゃなくて魔法の力かなにかで進んでいたのだろうか。懐かしいなぁ。
なお、Maly Modelarzはここしばらく公式ページが行方不明となっている。なんじゃそりゃ、という感じだが、本当に見つからんのでしょうがない。別にブランドがなくなったわけではないらしいのだが。最近のMaly Modelarzキットの表紙に書いてあるこのアドレスが公式ページなのかなぁ。よくわかんないなぁ。

Maly Modelarzは、当サイトでは今年の春にポーランド海軍潜水艦「ORZEL」を紹介したきりになっていたが、この間シコルスキーのヘリをイギリスで国産化したウェストランド「シーキング」ヘリを夏にリリース、そして秋にこのGoldenHindがリリースされている。
Maly Modelarzのキット番号は相変わらずずれっぱなしで、このキットは2009年1-2-3号となるが、とりあえず3ヶ月に1冊のペースはまもられているようだ。
なお、Maly Modelarzのキットは完成写真なしで表紙一枚をネタにいろいろと書かなければならないので、ウェストランド「シーキング」はあまり書くことを思いつかずに忘れ去られていたことをここにお詫びしておく。一応解説しておくと、原型のシコルスキーS-61は日本でもライセンス化して、三菱が生産した機体を海上自衛隊で使用していたんですってよ、へー。おしまい。

さて、今回のキットとなったGoldenHindだが、イギリスの有名な海賊「キャプテン・ドレーク」(フランシス・ドレーク)の海賊艦隊の旗艦として有名だが、正確には彼の艦隊は「海賊」ではなく、「私掠船」である。海賊は完全にあるじを持たない海の無法者だが、「私掠船」は国家に属する。イギリスから「私掠船免状」を受け取ったドレークは、当時海の覇権をかけてイギリスと敵対していたスペインの船を襲い、一部を国家に納める代わりに残りを自分のものにして良いということになっていた。ちなみに、この分捕り品には一定の税がかかったそうだ。
1577年、「私掠船王に、オレはなる!」と決意した(推測)ドレークはGoldenHindを旗艦に5隻の艦隊でイギリスを出発。わっしょいわっしょいと大西洋を渡り、スペイン植民地である南米の入植地やスペイン艦船を襲い財宝をガッポリと分捕る。スペイン側の裏をかいて、太平洋を渡ったドレーク艦隊はインドを渡り喜望峰を回って、マゼランに続き史上2番目の世界一周を果たして帰国。5隻の艦隊はGoldenHindただ1隻までその数を減らしていた。
そして、キャプテン・ドレークが「あいよ」とイギリス女王に差し出した分捕り品の価値は当時のイギリスの国家歳入を上回った、というからイギリスにしてみれば痛快この上ないだろう。
実は、GoldenHindがこの後どうなったのかは記録がない。世界一周による傷みも激しかっただろうから、あるいは解体されてしまったのかも知れない。しかし、現在でもイギリス各地に復元されたレプリカが複数あるというので、キット製作の際には参考とするのもいいだろう。
なお、キャプテン・ドレークはこの世界一周の功績を認められイギリス海軍の中将に抜擢。いい加減にしろ! とブチ切れたスペインの送り込んだ「無敵艦隊」との決戦で艦隊を指揮するという大役を任されている、この時も夜間にスペイン船を見つけるたドレークは船の明かりを消して接近、見事拿捕してスペインの提督を捕虜にしたが、彼の指揮下の艦船も旗艦を見失ってチリジリになってしまった、というからさすがは「元海賊」だ。

この史上2番目、イギリス船としては初の世界一周をなしとげたイングランド王国ガレオン船「Golden Hind」、スケールは小艦艇スケールの100分の1、GPMでの販売価格は18ポーランドズロチ(約600円)と大変お手軽になっている。
Maly Modelarzは、Golden Hindより200年後に建造された、映画でも有名な戦艦「バウンティ号」もキット化しているので、並べてみて帆船の発展を見るというのもおもしろそうだ。



画像はGPM社サイトからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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