プラモデル:清国装甲艦「定遠」「鎮遠」

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いきなりの「定遠」「鎮遠」の箱写真に、「あら、紙模型静岡工場さんに来たのかしら??」と勘違いしたアナタ! 大丈夫、ここは進展が遅い方のカードモデルブログ、「カードモデル始めました」です!!

いや、紙模型静岡工場さんの記事でプラモデルの鎮遠の話が出てきたので、そー言えばウチにもあったはず、と模型置き場になっているロフトに登ったら、「定遠」「鎮遠」の2隻とも持っていたので、勢い余ってプラモデルだけど紹介してしまおう、という企画。ちなみに昨日は勢い余って寝てしまいました。

キットは中国製で、「正徳福」と艦底にモールドされているのは、原型士の名前なのか、それともメーカー名なのか。日清戦争の中国側呼称である「甲午(干支の「きのえうま」)戦争」100周年を記念したもので、写真ではちょっと見えませんが、「甲午海戦北洋水師旗艦”定遠”号」の右側に「珍蔵品」と書いてあるのもなんだか嬉しい。この定遠の書体は、中国を歩いていると壁に書いてあるスローガンなんかで見かける書体ですが、なんていう書体なんでしょうね?
定遠のキットは艦長の劉歩蟾のキメ顔と相まって、「北洋水師の戦いはこれからだぜ!」って感じですな。
あと、鎮遠のキットには「中国北洋水師”鎮遠”号巡洋艦」と書いてありますが、Wikipediaなんかで調べると中国語でも鎮遠は「鉄鋼艦(戦艦)」と書いてある。なんで巡洋艦なんだろう。
ちなみに「95年”愛我中華”全国青少年北洋水師艦模大賽」の公式キットだったみたいです。と、いうことはこの大会の時には中国全土から無数の定遠、鎮遠のキットが会場に集まったんだろうか。それは見たいぞ。

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中身は、まぁ、大したことないです。モールドもダルいし、考証も多分に怪しげな感じ。でも、19世紀装甲艦のプラモデルなんて他にはないので贅沢は言えないのだ。

10月9日追記
定遠のプラモデルは、香港の「ブロンコモデル」から350分の1でキットが発売されているそうです。
ナオさん、情報ありがとうございました!

そういえば、定遠・鎮遠の「砲塔」って、屋根は取り外し可能な防弾能力のない雨避け・日除けなんで、正確には「カバー付露砲塔」なんだそうですね、あれ。
なお、スケールは300分の1という艦船プラモデルとしては半端スケール。でも全長が100メートル弱の艦なので、模型としては手ごろな大きさ。

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2隻並べて置いてみると、おおっ、けっこう迫力あるぞ! 定遠・鎮遠は、中央砲塔艦の一種で、衝角戦法を重視していたので、敵に向かってまっすぐ向かっていく事を前提に設計されていました。なので、1894年、黄海海戦でもこんな感じで日本艦隊に向かっていったはず。ちなみに右が定遠、左が鎮遠。成型色が違うだけだから、どうでもいいか。
縦一列に並んだ日本艦隊の中央へ突っ込んだ清国北洋艦隊は日本艦隊の滅多撃ちを受け、2席の装甲艦に後続していた木製巡洋艦は半数が沈没、残りも大損害を被りましたが、2隻の装甲艦は煙突などの非装甲部分のほとんどを吹っ飛ばされてしまっても主要装甲は1発も貫徹せず、戦闘能力を失いませんでした。定遠はこの海戦で大小、159発の直撃弾を受けています。

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説明書はこんな感じ。モーターライズで走るのよ。「電池」の文字がヘニャヘニャな手書きなのも「いい味」だ。「5号」って、単5電池でいいのかしら?

なお、定遠は現在、山東省威海市に原寸大で復元され公開されています。復元中の様子や内部の写真はこちらの公式サイトからどうぞ。中国で清時代のものが評価されるっていうのは、ちょっと珍しいですね。「永不沈没的定遠」というのも、むやみにかっこいいぞ。

定遠・鎮遠はドイツのフルカン造船所で建造された艦船ですが、さすがのドイツ装甲艦好きなドイツのHMV社も、これのカードモデルキットは出してくれないだろうなー。あとはpapercraft 悦tanさんが、うっかり間違えて鎮遠のビッグスケール版を出してくれることに期待するしかないか。
なお、悦tanさんのサイトではミニスケール版ながら「鎮遠」と日本軍黎明期の艦艇を無料でダウンロードすることができます。太っ腹~♪

10月9日追記
悦tanさんご本人から、当エントリにコメントを頂きました。将来的には、明治艦艇シリーズからのスケールアップもなきにしもあらず、とのこと。これはうっかり鎮遠をスケールアップしてしまうよう、念を送らざるを得ますまい! ビビビビビ~
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シタデルですな

19世紀に流行りの防御方式であったと聞いています。軟鉄とはいえ同艦の356㎜の装甲を貫く火砲は日本軍には無く登場した当時は正に不沈戦艦だったとか・・・。まあ黄海海戦での主力砲はアームストロング式の15・12㎝速射砲だったんで煙突に穴は開いても機関部は無事だったらしいですからね。しかし速射砲って言うぐらいだから正に雨霰と降り注ぐ砲弾の嵐!しかし貫通弾は1発も無し・・・。逆に鎮遠の砲撃を食らった松島が大穴開けて死者約90名ってのとずいぶん違いますね~。ちなみに被弾数「定遠」159発「鎮遠」220発でも沈まない。おお~!

PS
ブロンコから新しく1/350の鎮遠のプラモ出ますね♪同社は既に定遠はキット化していますから清国海軍万~歳!な方には嬉しいニュースですよね。中身びっくりの中国製とは一味違うと思いますヨ。でもお値段5.775円は二の足踏んじゃう金額です。

Re: シタデルですな

ナオさん、こんばんは。
159発、220発が命中しても沈まない! 勇敢なる水兵が「まだ沈まずや定遠は?」と聞きたくなる気持ちもわかります。そして、各国海軍が「これは衝角戦術しかないのか」と勘違いしてしまった理由も。なんだか「イワンの76ミリ砲をエンドウ豆みたいに弾いちまう(うろ覚え)」というセリフを思い出しました(笑)

それにしてもブロンコから定遠、出ていたんですね! 全然ノーチェックでした。 情報ありがとうございます!
しかし、これで中国製定遠・鎮遠は存在価値がさらに……(笑)

No title

のとっちょさん、はじめまして。
私のサイトをご紹介いただきありがとうございます。
今作っている明治期のシリーズ、あと戦艦10隻が終わったら、それらの中から抜粋してカラーで多少スケールアップしようかなとは思っていました。
リクエストの声が多ければ、うっかり間違えて作ってしまうかもしれませんが、人気が無いんですよねこのシリーズw

Re: No title

etsutanさん、はじめまして!
あわわ、まさかご本人様からコメントがいただけるとは思っていませんでした。
勝手にリンクさせていただき、もうしわけございません。

黎明期の日本艦隊からのスケールアップの計画がある、とはいい情報を聞かせていただきました。
ド級艦以前の艦艇は個人的にとても興味があるのですが、いかんせんプラモデルではキットの数が少なく、あったとしてもとんでもない値段のために半ば諦めておりましたので、その時を楽しみに、艦艇モデルを組み立てられるように、腕と根気を養いながら待たせていただきます(笑)

ともあれ、ペーパークラフトを始めたばかりの自分には、複雑な艦船模型はキットを完成させられる、というだけでも感嘆せざるを得ないのに、増してやそれを次々にデザインされているetsutanさんはまさに尊敬の対象です。
今後ともよろしくお願いいたします!
展開図公開中
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