Stanislaw Skarzynski大尉の冒険・2

本日は夕食のカレーを食べすぎてなかなか起き上がれなかったので更新が遅くなりましたが、がんばって昨日の続きを書くですよー。

さて、アフリカ周回でポーランド国産軽飛行機への信頼を深めたStanislaw Skarzynski大尉は1933年、さらに大胆な冒険へと旅立ちます。今度の目標は軽飛行機による大西洋の横断。もちろん、無着陸、無補給での挑戦です。
有名なリンドバーグの無着陸大西洋横断が達成されたのは、わずか6年前の1927年5月のこと。この時の挑戦は北大西洋の横断で、今回Skarzynski大尉が挑戦する南大西洋で無着陸横断(東から西へ飛ぶ時は、風の関係で南太平洋の方が渡りやすい)が初めて成功したのはその5ヵ月後の1927年10月、機体はブレゲー19でした(なんらかの改造は施されていたと思いますが、詳細不明)。
ただでさえ容易ではないこの飛行を、Skarzynski大尉は軽飛行機で成し遂げようというのです。
この場合の「軽飛行機」というのは、「見た目が軽そう」とかの漠然とした分類ではなく、FAI(国際航空連盟)の定める「カテゴリー2」をさします。バイクでいう小型限定、原動機付き自転車2種みたいなもんだ。
「カテゴリー2」の定める機体重量は、わずかに450キロ以下。
機体重量450キロだって!? さきほど名前が出たブレゲー19は機体重量約1400キロ、リンドバーグの「スピリット・オブ・セントルイス」号だって機体重量は1000キロある。その半分の450キロ!

この過酷な挑戦のために選ばれたのがポーランドの国産機RWD-5。Skarzynski大尉は二人乗りのこの機から後部座席を取り外し、代わりに300リットルの燃料タンクを据えつけました。さらに翼の中にも燃料タンクを増設。座席は一つしかないから、もちろん最初っから最後まで一人で操縦する予定です。小さい機体はこれだけでもういっぱいいっぱいなので、無線はなし。救命装備もなし。もし、海の上でエンジンが止まったら? そしたら、おしまいです。そもそも、操縦席の後ろにばかでかいタンクがあるので、これが十分に軽くなる前に不時着水なんてすれば、着水の衝撃で前にふっとんできたタンクに押しつぶされてしまいます。さらにエンジンもオリジナルの115馬力エンジンでは風が吹いたら後ろに進んでしまうので130馬力のデ・ハビランド「ジプシーメイジャー」に換装(リンドバーグの時は223馬力のライト・ホワールウィンド)。機体はRWD-5bis(”改”)と名付けられました。

1933年4月27日、ワルシャワを出発したRWD-5bisは5月7日、北アフリカセネガルの海岸から大西洋へ向けて飛び立ちます。あとは、ひたすら何もない海の上を西へ、西へ。

5月8日、Skarzynski大尉のRWD-5bisはブラジルの飛行場へと着陸します。挑戦は大成功でした。Skarzynski大尉はたった一人、セネガルを発ってから20時間(うち17時間は海上)、軽飛行機の操縦桿を握り続け、FAIの軽飛行機部門の距離記録となる3582キロを無事に飛行したのです。
この時、Skarzynski大尉が乗ったRWD-5bisは、現在でも大西洋を横断した最も小さい飛行機であるといわれています。
Skarzynski大尉は旅の終着点、リオ・デ・ジャネイロに5月10に到着。
新たに誕生した「空の英雄」は、しばらく南米に滞在し方々を飛行した後に、ヨーロッパへと帰路につきます。
さすがに、帰りは船での帰国でした。

うーん、かっこいい。かっこいいぞ、RWD-5bis。キットがこんなんでなかったら、今すぐハサミを入れてしまうところだ。ポーランドのメーカーさんは、責任もってRWD-5bisを現代のクオリティでもう一度キット化してください。お願いします。

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