MODELIK D-2装甲鉄道車両

カードモデルの新製品を追いかける醍醐味の一つとして、いささか突飛なアイテムが突然リリースされる驚きという楽しみがある。プラモデルでは有名メーカーのインジェクションはもちろんのこと、ガレージキットでも滅多にお目にかかれないようなまさに「突飛な」アイテムが、早くも09年も2桁リリースの大台に乗ったポーランドMODELIK社からリリースとなった。
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D-2装甲鉄道車両というのは、なんというか、良く知らないけど、ほら、時々「バルバロッサ作戦写真集」とかで脱線したりしてる装甲列車見るでしょ、アレだよ、アレ。
おしまい。

と、いうわけにはいかないので、手持ちの資料からひろった情報を知ったような口調で披露すると、道路網が貧弱で装甲列車を帝政ロシア時代から重視していたソビエトで、悪名高いNKVD、内務人民委員会(KGBの前身だ)が調達した装甲鉄道車両がD-2である。
「KGBといえば、秘密警察のイメージが強いがその前身であるNKVDが装甲列車!?」というのはいかにも意外だが、NKVDは国境警備も任務のうちであったために、このような独自の装甲車両を必要としたらしい。へー。榴弾砲を搭載した砲塔2基はいかにも大げさだが、ちょっとした国境紛争ぐらいなら陸軍に頼らずNKVDの国境警備隊だけで対処するつもりだったのか。
ちなみにソビエト軍の装甲列車というと、モスクワのクビンカ博物館に現存するT-28の砲塔を3基備えた強そうな車両が有名だが、あれは陸軍の装備車両でGPM社が過去にキット化している(クビンカの車両は長砲身装備型だがGPMのキットは短砲身装備の初期型)。
なおD-2は約40輌が生産され、長距離移動の場合は機関車に連結されるが短距離の場合はガソリンエンジンで発電し、自走することも可能だった。

キットの紹介というよりも、完全にD-2の紹介になってしまったが、そんな貴重な車両を手に入れるまたとないこの機会、装甲列車ファンなら見逃せないだろう。
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キット内容はユニークな車体形状はもちろんのこと、指示通りにワイヤー(別途準備が必要)を組む事で「おいおい、その位置にあっても意味ないだろう」という感じの砲塔手すりや、物干し台のようでちょっと可愛らしいフレームアンテナも完全再現が可能だ。
定価はA3版のモデルとしては比較的安価な39ポーランドズロチ(約1300円)。GPMの赤軍装甲列車をすでに組んだというモデラーは作り比べてみるのもおもしろいだろう。装甲列車何両も作ると置き場所に困りそうだが。

写真はMODELIK社サイトからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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テーマ : 模型・プラモデル・フィギュア製作日記
ジャンル : 趣味・実用

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No title

こういう車両って、あちらの方々には普通なんでしょうか(笑)
もしかして日本人だけがマイナーと思っているだけとか。
車にしろAFVにしろ少々しょぼ系が好物な私には凄すぎるポーランド!
この不景気の只中D-2で勝負とはっ!
表紙の感じでは微妙ですが、白模型の写真見ると作りたくなってきました。

NKVDってあの撤退してくる味方を後方で機関銃かまえて睨んでる人たちでしたっけ?
ロシアの戦車兵は搭乗した後、ハッチを溶接(逃げないように)されていたとか・・・

Re: No title

自分もショボめの車両は大好きなのですが(笑)、それにしてもD-2とは意外過ぎだろう~と思います。
このMODELIKというメーカーは第2次大戦の装甲車両をハイペースにリリースし続けているのですが、それにしてはドイツ戦車の有名どころでは自分の知る限り4号戦車は昔G型を一度出したきり、キングタイガー1度だけ、パンサー戦車、タイガー戦車はなんとリリースなし、という淡白さ。単にポーランドの人がドイツ軍に抵抗があるのかと思えば、MODELIKは過去にホルヒ軍用車やケッテンクラート、3号突撃砲は出してないのに4号突撃砲をリリース、さらには地雷処理車両ミーネンロイマーをキット化したこともあるというアンバランスさ。うーん、やっぱり「そういう車両」が好きなんですかね?(笑)

Re: No title

それから、映画「スターリングラード」で一躍有名になった(笑)、後退する味方を後ろから撃っていた連中は党から派遣された「政治将校」で、NKVDではないみたいですね。ただし、スターリングラード戦で船着場を担当していたのはNKVDだったので、渡し舟から逃げた兵士を撃っていたのはNKVDかも知れません。ソビエト軍は組織が複雑で困ります(笑)。
映画「スターリングラード」は実際にスターリングラード戦に従軍したソビエトの退役軍人に言わせると、「ひどく誇張されている」らしく、さすがの赤軍もあんなにひどい扱いではなかった、という証言もあるようです。
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