Orlik ハンガリー陸軍突撃砲 M40/43 Zrinyi2

思えば昨年2009年の6月、なんの知識も準備もないままに始めた当ブログだが、見当違いの方向へと全速力で突進する事となる一つのきっかけが、Orlik社のハンガリー戦車M41トゥラーン2の新製品紹介記事であった。 今読み返すと若ぶって「チェキラー!」とか書いてて、もう見てらんない感じだ。
この記事の中で、筆者は「トゥラーンの車体を利用したズリーニィもキット化してもらいたい」と書いたのだが、今回、ポーランドOrlik社からハンガリー陸軍突撃砲 M40/43 Zrinyi2(ズリーニィ2)が発売となったというニュースをこうしてお知らせするというのは、なにか当コーナーが空回りしすぎて一回転して出発地点に戻ってきたような感慨がある。

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トゥラーン2の表紙が、なんだか「世をはかなんでドナウ川に身投げしようとしているトゥラーン2」的な絵だったのに対し、今回の表紙は「敵の攻撃を浴びながらも果敢に応戦するズリーニィ2」といった感じの、大変力強いものとなっている。

ズリーニィ2は「ハンガリー軍最良の装甲戦闘車輌」と言われることもある突撃砲で、前述の通りトゥラーン中戦車の車体に低いシルエットの戦闘室を設け、105ミリ榴弾砲を固定砲架に装備している。生産数は約60輌程度と、多くはないと考えられているが有効な車輌であり、ほぼ同じ車体に75ミリ対戦車砲を装備した駆逐戦車型「ズリーニィ1」も1輌が試作されている。なぜ、駆逐戦車型の方が後なのに数字が減るのか、そもそも突撃砲型が最初の量産型なのになぜ「2」なのか、その辺は正直良くわからんかった。突撃砲型の試作が「ズリーニィ」、量産型が「ズリーニィ2」という説もある。

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Orlik社のサイトには仮組みの写真があるが、なぜか完成写真はない。完成写真がないのでは、本当に完成するのか不安になりそうだが、完成写真があっても表紙をめくってパーツを見た瞬間に完成するか不安になるのが東欧カードモデルの常だから別に気にしないでも、まぁいいだろう。

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ズリーニィがトゥラーンの車体を使っているといっても、そのままではなく幅を広げられているのがこの写真からもわかる。この辺は、イタリア軍のカーロアルマートとセモベンテの関係にも似ていると言えるだろう。クビンカ博物館に1輌だけ現存するズリーニィが装備している穴あき鉄板によるシュルツェン装甲はどうやら付属しないらしいのは、少し残念だ。

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画像はOrlik社のサイトから引用したもので、デジタルイメージなので実際と色合いは異なると思われるが、テクスチャーはハンガリー陸軍標準の3色迷彩が、汚しのないさっぱりした調子で描かれているようだ。こういった、平面で組み立てられた車輌はカードモデルの得意とするところであり、仕上がりの雰囲気はなかなか良さそうだ。

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Orlik社の戦車キットは極端に細かいパーツは少ないと聞いている。また、車内再現はないようだ。履帯もベルト式と連結式の選択ができることがこのサンプルの組み立て説明書から読み取れる。違ったらごめん。これは「最近のMODELIK、GPMの戦車は車内再現があるために細かい部品が多く、ちょっと手が出せない」と嘆いているモデラーには嬉しい構成だと言えるだろう。

独特なスタイルで知られておりながら、なぜか、というか大抵の人にとってどうでもいい感じのハンガリー軍車輌なので当然、これまで手に入りやすいキットのなかったハンガリー陸軍突撃砲 M40/43 ズリーニィ2、今回のOrlikのキットはスケールは25分の1、定価は30ポーランドズロチ(約1000円)と大変お求め安くなっている。ベテランモデラーならリベットを自作し、徹底的なディティールアップと汚し塗装を加え質感たっぷりに仕上げるのも楽しそうだ。これを機に、突撃砲ファンなら3号突撃砲と、またハンガリー戦車ファンならトゥラーン2戦車も同時に購入して作り比べてみると同時にOrlik社に空前のハンガリー戦車ブームが来たと勘違いさせ、ニムロッド対空戦車やチャバ装甲車みたいなどうでもいい車輌をどんどんリリースしてもらうのもいいだろう。

画像はOrlik社サイトからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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初遭遇は小学生でした

のとっちょ様今晩は。
ズリーニィですよ。小学生の頃模型屋のショーケースにいてあれは何だとすっと疑問だった記憶が・・・。ハンガリー軍第1突撃砲大隊の勇姿?が浮びますが、ソ連第18軍第27戦車旅団の攻撃を受けボッコボコにされたらしいでしねこうつら。まあ装薬分離式でしかも榴弾砲ですから致し方なしですね。名前は本当に謎ですよね。グランドパワーとかにも載ってないので良く分かりません。

Re: 初遭遇は小学生でした

ナオ様こんばんは!
ショーケースにズリーニィ飾ってるって、そりゃまたエラいディープな模型屋ですね!(笑)
ズリーニィ2って、平面図で見ると妙に主砲が貧弱ですよね。
こんなショボい主砲で赤軍戦車軍団と戦わされたハンガリー兵には同情せざるを得ません(涙)
個人的にはズリーニィなんていうトンデモ方向にいったOrlik社が、次はどこへ向かっていくのか大いに気になるところです。どこかセモベンテ出さないかなぁ……
展開図公開中
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