MODELIK ソビエト陸軍自走砲 Su-76i、SG-122

締め切りや! 全部締め切りが悪いんや!
うそです。本当はスケジュールがいい加減で月末に急いで物事を片付けようとするわしが悪いんです。
歳とると無茶も利かなくなるねー昨日はくたびれて寝てしまいましたよ。

そんな年寄りのボヤキはさて置き、本日もポーランドMODELIK社の春の新作ラッシュから、ホットな新作情報をお届けする。今回紹介するのはソビエト陸軍自走砲「Su-76i」と「SG-122」だ。

SU-76i okladkaSG-122 okladka

おおっ! さすがは意表をついたアイテムセレクトには定評のあるMODELIKだ。まさか、こんな連中が新年早々に飛び出すとは思わなかった。Su-76iの表紙はなんだか戦車兵が大きすぎない? というか、パースおかしくない? という感じだが、そんな細かい疑問は全てこの意外なアイテムセレクトの前には沈黙せざるを得ないだろう。

Su-76iとSG-122は、見ての通りドイツ軍の三号戦車の足回りに独自の戦闘室を載せたソビエト軍の突撃砲である。なぜソビエト軍が三号戦車の足回りを使っているのかと言えば、大量に鹵獲したからである。鹵獲兵器というと、クルスク戦におけるSSダス・ライヒ師団のT-34部隊などドイツ側が鹵獲した車輌が有名だが、当然ソビエト側も多数のドイツ戦車を鹵獲していた。中にはパンター戦車を装備した部隊まであったようだが、実際にはパンター戦車はほとんど動かず使い物にならなかったという説もあったりなかったり。
中でもスターリングラード戦などで大量に鹵獲されていた三号戦車及び三号突撃砲を戦力化するためにソビエト軍はわざわざ新型戦闘室を設計、手始めに122ミリ榴弾砲を積んでみた。これがSG-122である。

SG-122 Foto

ぎゃはー、横から見ると強そうなのに、前から見ると突然弱そうだぞSG-122! なんだそのヒョロリと縦長の主砲駐退器カバーは。その両脇のとってつけたような防弾板もカッチョワルイぞ。ようするに、戦闘室の小さい三号戦車に大口径榴弾砲を積むのは無理だったんだな。搭載砲弾数も極端に少なかったみたい。ソビエト戦車独特の追加燃料タンクがお尻にのっているのもかわいい。
なお、SG-122は実車の写真は一枚も発見されていないが、工場での改修時の図面が残っているそうだ。

SG-122_Rys3.jpg

さて、SG-122は何両作られたのかもわからんうちになんとなく忘れられたが、まだ三号戦車の車体は大量に手元にある。そこで、今度はもっと手堅くT-34の主砲と同じ76.2ミリ砲を搭載したSu-76iが開発された。

SU-76i plan general

SG-122は作例があったのに、Su-76iはなぜか作例がないので図面で失礼。
Su-76iはなかなかまとまりが良く、ソビエト純国産のSu-76(T-70軽戦車ベース)が解放式で薄い装甲版に囲まれているだけであったのに対し、それなりの装甲を持つSu-76iは乗員に好評で終戦まで使われたという。
Su-76iといえば、戦車好きの入門書である大日本絵画の「ジャーマン・タンクス」に「鹵獲された三号突撃砲の1輌がソビエトで改造された」という文章と、写真の上に絵を描き重ねたなんじゃこりゃ、という感じの写真が一枚載っているだけで、長年正体不明の車輌であった(主にわしの中で)。しかし、モスクワの大祖国防衛戦争博物館に1輌、さらにウクライナに1輌が現存しており、少なくとも200輌程度は改造されたのではないか、と最近は考えられている(「1200輌説」というのもあるが、いくらなんでもそんなには鹵獲されてないだろ)。
ただし、モスクワの一輌は防盾形状が明らかにウクライナの1輌と異なり、戦闘室の工作も少し雑な印象を受ける。あるいはモスクワの車輌は試作車輌なのかもしれない。MODELIKのモデルはウクライナの車輌に近いが、どうもこれはこれで防盾形状がまた少し違う気もする。MODELIKがウクライナの車輌を取材したのか、別のなんらかの資料に基づいたものなのかは不明だ。
ちなみにウクライナの車輌は近年になって川の底から見つかったんだってさ。

SU-76i Ark.3

キットのテクスチャはいつものMODELIKらしく、汚しのないスッキリとしたもの。車内再現もされておらず、難易度も5段階評価の3となっている。
ドイツの車体とソビエトの戦闘室、火砲が合体した一冊で2度おいしい、両方買えば4度おいしMODELIKのソビエト陸軍自走砲「Su-76i」と「SG-122」はスケールはもちろん25分の1、定価も27ポーランドズロチ(約900円)とお求め安い価格となっている。
ソビエト戦車も作りたい、ドイツ戦車も作りたい、それからできれば難易度はあまり高くない方がいい、と悩んでいたモデラーにはまさにうってつけのキットなのではないだろうか。

それにしてもMODELIKは三号突撃砲をリリースしたことがないのに、どうしてこっちの方へ進んでいくのか、相変わらず謎である(MODELIKがリリースしている三号系列は車体後部の排気管形状等が今回のキットとは異なる三号戦車M型しかない)。

画像はMODELIK社サイトからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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