WAK 日本陸軍九五式軽戦車「ハ号」

カードモデルファンの読者ならとっくに知っているとは思うが、ポーランド人には親日派が多い。いや、正確に言えば「ポーランドのモデラーって、なんかやたらと日本軍の兵器好きだよね」といったところか。どれぐらい好きかと言えば、新しいブランドを立ち上げて最初のリリースが日本軍戦車なんてことがあるぐらい、日本軍兵器が好きなのである。一説には彼らは日本軍を「ポーランドを支配していたにっくき帝政ロシアと戦争してた勝った国」と認識しているらしい。第二次世界大戦では一応、連合軍と枢軸軍で敵同士なのだが。そんな日本軍好きなポーランドWAK社から日本陸軍九五式軽戦車「ハ号」がリリースとなった。

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「なんかパースくるってない?」という感じの大胆な表紙がなんとも言えない。後ろのモヤモヤした木立も、なんとなくこれから良くないことが起こりそうだ。
だが、表紙にだまされてはいけない。キットの内容はポーランドカードモデルメーカーの中でも「細密派」に属するWAKらしいキッチリとしたものだ。

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九五式軽戦車開発当時の日本軍主力であった八九式中戦車は、最高時速がわずかに25キロ、不整地ではその半分も出せないために中国大陸における戦闘で歩兵がトラックなどに乗ってしまうと一緒に行動できないという欠点があった。それを克服するため九五式軽戦車の最高時速は40キロとされ、新式のサスペンションが開発された。それが日本戦車独特の「シーソー式サスペンション」であり、後に開発された九七式戦車にも転用されている。

九五式軽戦車の「95」は皇紀2695年正式採用であることを表すが、ドイツではこのころ再軍備の最初の一歩として1号戦車の生産が始まっている。1号戦車B型と九五式軽戦車を比べると車体全長、全幅はほぼ一緒(全高は九五式の方が50センチほど高い)なのに、1号戦車が2人乗りで機銃2丁を装備なのに対し九五式は3人乗りで37ミリ砲1門、機銃2丁装備と武装が強力なものとなっている(ちなみに最高速度は1号戦車も40キロ、装甲厚もほぼ一緒)。
そのため、日本人がいかに小柄とはいえ車内レイアウトには無理があり、砲塔後部の機銃は積まないことも多かったという。なお、WAKの今回のキットは内装はないらしいので、この無茶な車内レイアウトが見られないのは残念だが、WAKのただでさえ細かいキットがこれ以上細かくなったらたまらんので余計な事は言わない方がいいだろう。

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これが邪魔だった砲塔後部機関銃。ソビエト軍戦車なんかでも、この「砲塔の後ろになぜか機関銃」というレイアウトは多いが、これはこの方向から来た敵を撃つためのものではなく、陣地制圧などの砲を使わない任務の場合には砲塔を回して銃塔として使用するためのものらしい。へー。

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それにしても、この車体幅に操縦士と機銃手が並んで座るのはそうとう狭かったに違いない。車体機銃はいらなかったんじゃないの? でも、それじゃ狭い砲塔から機銃下ろしたら機銃なくなっちゃうか。

九五式軽戦車のキットは以前にGPM社がリリースしていたことがあるが、キット番号113番の「黄色表紙」では完成するかどうかわからんし、第一古すぎて売ってるのをみたことがないので今回のリリースは日本モデラーにとっても喜ばしいかぎりだ。

WAKの日本陸軍九五式軽戦車「ハ号」はスケールは25分の1、定価は25ポーランドズロチ(約800円)と軽戦車らしい値段設定となっている。
九五式軽戦車の経験を踏まえて開発された九七式中戦車と並べるのもいいし、ドイツ軍の1号戦車と並べて日独軽戦車を比較してみるのもいいだろう、と思ったが1号戦車のキットは現在手に入りやすいものがなかったよ。ショボーン(´・ω・`)

あと、ブログランキングが昨日1日で3千位から3万位まで劇的に落ちたのは何があったんだろう?
「記事間違えて消しちゃうようなやつは3万位からやりなおせ!」ってことなんだろうか。

画像はPaperModelers.comからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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No title

のとっちょ様今晩は。
皆さんスプレー糊結構使ってるんですね。私あんまり使わないので参考になります。
仕事柄ゴム糊ばっか使っているので、慣れているからかGクリアー頻度高いです。

95式カッコイイですよね、94式も中々だったので今回も期待大ですね。
MODEIKの5式なんかは4式とごちゃごちゃになってしまっているので惜しい限りです。

Re: No title

ナオ様、今晩は。
自分の場合、1ミリ厚紙を作るために0.5ミリを張り合わせるなど大面積を一気に貼り付ける事が時々あるのでスプレーのりは重宝しています。
スプレーのりもGクリヤーも、みなが「いいよ」と勧めるのですが、最初のころは勝手がわからずに「なんて使いにくいんだ!」としばらく思っていました(笑)

MODELIKの五式は、言われてみて急いで作例を検索してみました。なるほど、確かに砲塔が前後にひょろ長いなんとも不思議な形をしていますね。ここは一つ、日本人の手で「これが本当の五式戦車だ!」というものをデザインするしかないでしょう(笑)
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