MODELIK ドイツ軍駆逐戦車PzIV/40(A)

2010年に入ってしまったが、今回はポーランドMODELIK社の「年末攻勢」3キットのうち、最後の1キットを紹介しよう。
今回紹介するのは4号戦車に長砲身75ミリ砲を搭載した、ドイツ軍駆逐戦車PzIV/40(A)だ。

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ええっ!? 「4号駆逐戦車」ってこっちかよ!
「4号駆逐戦車」といえば、普通は背が低くてカッコイイフォマーグ社製の方をさすものだが、それとは別に平行して4号戦車を作っていたアルケット社製のものも存在した。
これは、アルケット社にも「戦争負けそうだから、きみんとこの4号戦車も70口径搭載するように」という命令が下り、慌てて戦車の車体の上に4号駆逐戦車の戦闘室を乗っけてみたらあら不思議! 4号駆逐戦車70口径のできあがり! でもちょっとカッコ悪い、というシロモノだ。ちなみに生産数はフォマーグ製の(V)が930輌、アルケット製の(A)が278輌だとされている。(フォマーグ製には48口径車輌を含まない)。
それと、さっきっから「4号駆逐戦車」と書いているが、正式にはこの車輌は「70口径砲を積んだ4号戦車」であり、駆逐戦車ではないそうだ。え~~~~っという感じだが、ドイツ陸軍がそうだと言うのだからしょうがない。

PzIV70(A)_2.jpg

車輌はカッコワルイのにキットはカッコイイ、これがMODELIKクオリティ。MODELIKはいつも通りの「カッコワルイイ」路線を驀進中だ。アクセントとなっている金網式の側面スカート装甲は、写真では紙のようにも見えるがもちろん金網を使ったマルチマテリアルでの表現だ。と思うよ。まさか。

PzIV70(A)_3.jpg

なぜ、こんな中途半端な場所をわざわざクローズアップするのかわからないが、公式ページにあった写真なので見てもらいたかったのだろう。
こうして拡大して見ると、車のハンドルのように円形のパイプで構成されている誘導輪が、GPMの4号戦車では「細かい切れ込みをたくさん入れて、丸めて丸めてなんとか頑張れ」みたいなパーツなのに対し、潔く平面の組み合わせに簡略化されていることが分かる。この辺は、タッチの違いでありGPMとMODELIKの設計思想の差が見えるようでおもしろい。っていうか、GPMのあの構造はちょっとどうかと思うよ、わし。

PzIV70(A)_4.jpg

そして、天井を外せばいつもの「MODELIKタッチ」で車内構造が再現されている。砲弾の先端はテーパーのついた薄い紙を丸めて文字通りの「砲弾型」を表現している。Halinski社の「マスターグレード」キットに比べればあっさりしているが、「あ、これぐらいならわしにも作れるかも」と思わせるバランスはさすがと言えるだろう。

PzIV70(A)_5.jpg

テクスチャのタッチはいつも通り、汚しや質感の書き込みはないアッサリとした仕上げ。あと、なんか見た事のない変わった迷彩。腕に覚えのあるモデラーは汚し塗装を施し、徹底的なディティールアップに挑戦するのも楽しそうだ。

なんとも「MODELIKらしさ」に溢れたドイツ軍駆逐戦車PzIV/40(A)、スケールはいつもの25分の1、定価は45ポーランドズロチ(約1500円)となっている。プラモデルではタミヤのキットが有名な4号駆逐戦車だが、アルケット製はカッコワルイのでドラゴンから出たぐらいしかキットはない。ドラゴンのキットは買い忘れてしまったが、このカッコ悪さは見逃せない、というモデラーは急ぎこのキットを購入するべきだろう。
なお、MODELIKは48口径搭載型のフォマーグ製4号駆逐戦車を過去にリリースしている(デザインは今回のアルケット製と同じWaldemar Rychard氏)。両方を組み立てて並べてみるのもおもしろいだろう。でもどうしてフォマーグ製の70口径は出さないの? なにかイヤな思い出でもあるの?

画像はMODELIK社サイトからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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