ADW MODEL ポーランド貨物用蒸気機関車「TKr55」

日本におけるカードモデル新作紹介というのは他で見た事ないので、たぶんここが日本初のカードモデル新作情報ブログということになる。
と、いうことは当ブログの開設により日本と東欧カードモデルとの間が去年一年で大きく狭まったと言ってもいいのではないだろうか。ダメでもそうという事にしておいてください。話が進まないので。
「日本カードモデル飛躍の年」を予感させる2010年の新作紹介、第1弾は当コーナー初登場となるポーランドADW MODEL社のポーランド貨物用蒸気機関車「TKr55」だ。

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うん。言いたい事はわかる。いきなり聞いた事もないポーランドの機関車なんか出されても困ると。
わしも困る。
でも新製品ストックのおいしいところを去年の年末に使ってしまったので、こういうのしか残ってないのだ。年末年始はやっぱり東欧の人は仕事をしていないようで新作のリリースないし。

ADW MODEL社はもともとはMODELIKやAngrafなんかに作品を提供していたデザイナー集団なのかな? それが2007年に独立したらしいが会社の来歴がポーランド語のみ、しかもそれがテキストではなく文章の書かれた画像で提示されているので翻訳サイトも通せず詳しいことはわからんです。
2008年の第1作が日本海軍の巡洋艦「夕張」、第2作がドイツ陸軍RSOトラクターというどこへ向かうのかさっぱりわからないスタートを見せた後も、ポーランドのバスとか、鉄道用ガーター橋とかのリリースを経て第12作目がこのTKr55となる。

ちょっとここでポーランドの蒸気機関車の名前について補足しておくと、最初の1文字が用途を表しており、「O」が旅客、「P」が急行、「T」が貨物のそれぞれポーランド語の単語の頭文字となっている。次の「K」は「短い」を表すポーランド語の頭文字で、淡水車をつながないタンク式蒸気機関車の場合のみ付く。最後の小文字1文字は車軸の配置を表しており、「r」の場合はホワイト式表記で「2-8-0」もしくは「0-8-2」となる。つまりTKr55は貨物用タンク式機関車で、車軸配置はホワイト式表記で2-8-0の機関車となる。その後の「55」は設計年度を表すが、「Pm3」のように海外から購入した機関車の場合には別の法則に従って数字が与えられた。詳しいことはポーランド機関車の情報サイト「STANDARD-GAUGE LOCOMOTIVES IN POLAND」(英語)内の「DESIGNATIONS SYSTEM」のページを見ると良いだろう。ちなみにポーランドのレール幅は1435ミリの標準軌だそうだ。わしは長らくソビエトの1520ミリ広軌だと思ってたよ。

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肝心の模型が、ちっちゃい完成写真一枚しかないので詳しいことはわからないがタンク式2-8-0配置という独特なスタイルが、ちょっと背伸びしているみたいでなんともユーモラスだ。

TKr55は戦争直後の時期に主力であったアメリカ製機関車「S-160 コンソリデーション」(ポーランド名称Tr201、Tr203。Tr203はADW MODELから2009年春にリリースされている)が老朽化したために、それに代わる機関車として設計された。基本的にはS-160の車台を踏襲しつつ新たなボイラーが乗せられ燃料効率が大きく向上、質の悪い石炭でもパワーを発揮したという。57年にはディーゼル化の時代を迎えポーランド国産機関車の開発は終了、TKr55はポーランドで作られた機関車のうち最後のグループに属する。しかし、電化の遅れにより一部区間では1980年代中ごろまでTKr55は現役だったようだ。

ポーランド蒸気機関車のボイラーとアメリカ蒸気機関車の車台を組み合わせたユニークなポーランド貨物用蒸気機関車「TKr55」、スケールはコレクションにも手頃な45分の1、定価は37ポーランドズロチ(約1200円)となっている。機関車模型の多いMODELIKから大型機関車や狭軌のミニ機関車は何種類かリリースされているが、標準軌の中型蒸気機関車というのはこれまでリリースされていなかった。ポーランド機関車をコレクションしているファンなら、ADW MODELのTKr55を見逃す事はできないだろう。

写真は完成見本がADW MODEL社サイトから、表紙はGPM社サイトからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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