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ポーランド 駆逐艦 ORP Kujawiak 戦記 その4-2

依然として開発室での激戦継続中の筆者、今回も駆け足更新で失礼させていただきます。

さて、東からマルタへ向かったアレクサンドリアから出港したヴィガラス船団は枢軸軍の空と海からの激しい攻撃を受け途中で反転帰投。一方、西からマルタへ向かうハープーン船団が1942年6月12日にジブラルタルを出港した。
「対空戦艦センチュリオン」なんていうオモシロ艦種のいたヴィガラス船団に比べれば戦艦1隻、空母2隻他が護衛につくハープーン船団はそれなりの戦力に見えるが、なにしろ急いでかき集めたもんだから護衛の駆逐艦の内訳はトライバル級1隻、M級2隻、I級1隻、P級1隻、そしてハントII 級4隻(うち一隻がポーランド軍駆逐艦「ORP クヤヴィアク」)と見事なまでにバラバラだった。ちなみに、以前GPMが200分の1でキット化したハントII 級HMSバズワース(Badsworth)もハープーン船団の1隻である。

ハープーン船団も出港直後から枢軸軍の空襲を受け14日にはイタリア軍のサヴォイア・マルケッティ SM.79爆撃機の雷撃で支援部隊の軽巡洋艦(HMS リバプール)が損傷し脱落、貨物船タニンバーが沈没するなど損害が出始める。

SM79.jpg

Imperial War Museums のアーカイブからの引用で、イタリア空軍の攻撃の熾烈さを物語る一葉。一見、被弾し墜落しているように見えるがキャプションによるとマルタ島へ向かう船団を攻撃するSM.79(具体的な日時は不明)。よく見ると、まだ魚雷を抱いているようだ。

14日深夜、損害を避けるために予定通り大型艦が船団から離脱。残る行程に要するの約1日程度だが、この間ハープーン船団はほとんど丸裸で地中海を突っ走るしかない。唯一明るい材料はイタリア艦隊がヴィガラス船団に釣り上げられて東へ行っているために、主力艦による攻撃はなさそうだということだった(枢軸軍がフランス地中海艦隊を接収していたら、こうはいかなかっただろう)。

それでも、イタリア海軍はアルベルト・ダ・ザラ(Alberto Da Zara)提督(資料によって准将だったり少将だったりする)率いる第7巡洋艦隊を船団攻撃に向かわせたが、ハープーン船団は駆逐艦が煙幕を展張つつも果敢に攻撃を行う。
この戦いで損傷を受けた駆逐艦HMS パートリッジ(P級)は船団から別れ単身ジブラルタルへダッシュ(生き残ったが、12月18日にドイツ潜水艦U-565の雷撃で撃沈された)、また巡洋艦の15センチ砲弾が命中した駆逐艦HMS ベドウィン(トライバル級)は艦隊から脱落し、翌日SM.79雷撃機の攻撃を受けて沈没した。

The_Sinking_of_HMS_Bedouin.jpg

Wikipediaからの引用で、横転するベドウィン。イタリア空軍の撮影。荒い写真ではっきりしないが、横っ腹に穴が空き艦首も損傷しているようだ。

さらに空襲は続き、損傷を受けていた船団唯一のタンカーであるケンタッキー 、貨物船チャントとバードワンの計3隻が放棄されたが、再度襲来したイタリア艦隊は炎上するこれらの船舶に引き寄せられ本隊を見逃してしまう。
これにより貴重な時間を稼いだハープーン船団の生き残りはは6月15日夜、ついにマルタに到着したが後ろからはイタリア海軍が迫っており、危険を承知で掃海不十分なまま港へ突入せざるを得なかった(マルタ島からの機雷原内水路の伝達に誤りがあったとする資料もある)。

最後まで生き残った貨物船2隻を通し、襲撃に備え最後まで末尾を守っていた駆逐艦が通路へと入った6月16日0時53分、ポーランド 駆逐艦 ORP クヤヴィアクの左舷で機雷が爆発。
ただちに曳航が試みられたが浸水は早く、1時20分ごろクヤヴィアクは沈没した。
3万2千海里を航行し、73回の船団護衛を果たした駆逐艦の最後だった。

337px-ORP_Kujawiak_tablica_Malta.jpg

これもWikipediaからの引用で、マルタ島にあるクヤヴィアクの祈念碑。クヤヴィアク沈没の際の死者はなぜか12名説と13名説がある(もしかすると病院搬送後の死者を加えるかで差異があるのかもしれない)が、このプレートでは戦死者は13名。
イギリスで建造され自由ポーランド海軍で戦った ORP Kujawiak の戦績は、撃墜確実1機(さすがに友軍のサンダーランド飛行艇のことではないと思う)、対潜攻撃2回、空襲を受けること112回だったそうだ。
(その5に続く)



参考ページは最終回にまとめて掲載予定。
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