Orel ロシア帝国装甲艦「Наварин」

昨日は体調が優れずに、一旦横になったらどうにも起き上がれずに更新サボってしまいました。どうもすみません。年には勝てないね。
それはそうと、12月に入ってGPM、MODELIK、Orelの3社が「年末攻勢」とも言うべき新作ラッシュを仕掛けてきた。三社とも、年末に相応しいビッグに良くわからんアイテムが目白押しだ。
まず、今回はそのトップバッターとして、ウクライナOrel社のロシア帝国装甲艦「Наварин」を紹介する。

Nawarin.jpg

相変わらず、印象派風の素晴らしいタッチでНаваринが描かれている表紙がなんとも購買意欲を刺激する。
Наварин(「ナヴァリーン」、古い資料では「ナワーリン」とも)は英国のトラファルガー級のロシア版ともいうべき艦で1895年に就航、四角形に並ぶ4本煙突、前方のみの連装砲塔(30.5センチ)、低い乾舷という独特の艦形を持つ艦であった。「戦艦」に分類されることもあるが、原型となった英国トラファルガー級共々乾舷が低いために凌波性が低く遠洋航海に向いておらず、沿岸警備にしか使用できないために「近代戦艦」の要目を満たしていないとする分類が多い(一般に、トラファルガー級の航海性能を向上させたロイヤル・サブリン級以降が「近代戦艦」とされる)。
その代わりに、船体中央部の主要部分に極端に装甲を集中させており、最大で40センチという桁外れの重装甲となっていたのが大きな特徴であった。つまり、外洋をドンブラドンブラと艦隊決戦を求めて進んでいく船じゃなくて、不沈砲台だったのね。
さて、そんなロシアの装甲艦がなぜ模型化されたのか、といえばOrel社が大好きな日露戦争に参加した艦艇だからである。以前に紹介したグラズダーニンとアスコルドは黄海海戦に参加した旅順艦隊の艦だったが、今度のナヴァリーンは日露戦争の一大クライマックス、日本海大海戦にバルチック艦隊の一員として参加している。
あれ? ナヴァリーンはさっき「沿岸警備にしか使えない」と言っていたような……という鋭い突っ込みが各方面から聞こえるようだが、その通り。ロシア帝国海軍省は「頑丈な船だから、きっと役に立つと思うよ」と、この遠洋航海に向いていない船をバルト海のクロンシュタット軍港から遠路はるばる日本海まで航海させてきたのだ。バルチック艦隊を率いたロジェストウェンスキー提督は頑固で融通が利かない無能な人間というイメージがあるが、こんな低速で航海が難しく、砲も旧式(1877年式。黒色火薬式なので1発撃つと真っ黒な煙でなにも見えなくなった)で速射ができない艦を押し付けられたら、そりゃ偏屈にもなるわ。どっかで捨てたくなっただろうな、きっと。
それでもなんとかかんとか日本海までやってきたナヴァーリン、肝心の日本海大海戦ではただでさえ低速のために艦隊運動についていけず、日本軍の榴弾を浴びて上部建造物が破壊され艦隊から脱落。夜となり日本軍水雷艇の魚雷(資料によっては鎖で繋いだ連繋水雷を進路前方に敷設した、とも)によって沈没した。なんのために遠路はるばるやってきたのやら、とほほ~ん。

そんな、説明すれば説明するほどにどうでもいい感じになってくる装甲艦ナヴァーリン、でもカタチがオモシロイから机の上に飾っておくと、女の子が「カワイ~ィ」とか言ってくれるよ、たぶん。スケールは艦船の標準スケール200分の1、定価は127ウクライナフリヴニャ(約1400円)と妙に半端な数字ながらも大変お求めやすい設定となっている。毎度のことだが完成品写真がないので中身は不明だが、まぁ1400円ぐらいだったら買ってみてダメでも2~3日ションボリすれば済む。それよりも日露戦争ファン、及び戦艦揺籃期に興味のあるモデラーはこの独特な艦を机の上に飾れるかもしれないチャンスを見逃すべきではないだろう。

写真はOrel社サイトからの引用。

*定価はあくまでも現地で購入する場合の値段です。日本国内で購入する場合には輸送費などを考慮し、2倍~3倍程度になるとお考えください。
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