Orlik ソビエト軍攻撃機 Pe-2

どもー。本棚で埃被ってるストックを紹介する時間でーす。
本日は、ポーランドOrlik社の2005年の製品、ソビエト軍攻撃機 Pe-2を持ち出してきましたよん。

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夕焼けの中、爆弾を投下するPe-2、といった感じの表紙。でも、なんだか緊張感があんまりないせいで、着陸前に爆弾を投機してるだけのようにも見えたり、見えなかったり。爆撃機だからって、無理に爆弾描くことないのよー。
Orlikの商品というと、「黒ラベル」のイメージが強いんですが、あれは2008年の通算50号以降の表紙で、それ以前はこういう「オレンジラベル」が目印でした。ちなみにこのPe-2は通算17号。
ペトリャコフPe-2を設計したウラジミール・ペトリャコフは優秀な設計技師だったんですが、1937年、「どうやら現体制に不満があるみたいよ?」という感じの良くわからん罪で逮捕、投獄されてしまいます。ところが、獄中にはいわゆる「インテリ層」がたくさんいたので、ペトリャコフはいっそ獄中で設計局を開設、そこで設計されたのがこのPe-2でした。
Pe-2はモノコック構造の機体で、主翼内にラジエターを入れるなどのアイデアで高速を発揮、試作機は過給機のついた高高度戦闘機だったのですが、「よく考えたら、高高度で侵入してくる敵(ドイツ機)って、ほとんどいないんじゃね?」ということでダイブブレーキを追加するなどして高速爆撃機として完成。
さすが、もとが戦闘機なので最高速度580キロの高速は状況ではドイツ軍戦闘機を振り切るほどの速度で、防弾性能にも優れ生存率は高かったそうな。でも、高速すぎて着陸が難しく、さらに飛行特性には独特な癖があるために操縦は難しく、現に1942年にはテスト飛行中を行っていた設計者のペトリャコフ自身が墜落事故で死亡してしまったほど。それでも、ドイツ軍の防空網を高速で突っ切って目標を攻撃できる機体として重宝され、終戦までになんと1万1千機が製造されました。

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中身は、デジタルでムラ、カスレのないきれいな印刷。ちょーっと緑が濃いような気もしますが、まぁ好みの問題かしらん。
ちなみに塗装は1944年、もしくは45年の黒海艦隊航空隊、第40爆撃連隊所属機(パイロット不詳)。ん? 1945年の黒海艦隊って、もう戦闘区域にないのでは?
側面の文字は”Za Borisa Safonova!”で、「Boris Safonovのために!」。Boris Safonovは北洋艦隊航空隊のパイロットで、1942年に戦死したエース。生涯撃墜数は22~25機(資料によってマチマチなんです)。
なぜ、黒海艦隊のPe-2が北洋艦隊のエースのために戦っているのかは、不明。良く見ると、文字の下にハートが書いてある(反対側はハートのみ)ので、ファンクラブの会員とかなんでしょうか。

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でも機首の親衛部隊章マークが、解像度が低くてボケボケなのよーん。他の部分がスパッときれいな線なので、目だってます。とほほん。

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展開図の写真をもう一枚。2005年の製品なんで、そんなに細かい部品はありません。水色の部分はもちろん窓なんですが、窓から見える機内は再現されているので、腕に覚えがあるモデラーなら是非とも切り抜いて透明フィルムに置き換えたいところ。右上のギザギザは爆弾ね。

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組み立て説明書は、一応ステップ・バイ・ステップになってますが、1ステップが込み入っているのでなかなか解読は大変そう。
一見、デジタルデータに見えますが、これ良く見ると手書きです。

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ほらね。文字はデジタルですけど。こういう、メチャクチャ正確なパースの図面って、どうやって書いてるんだろう? まさかポリゴンモデルをトレースしてるんじゃないよね。アナログ時代の設計者って大変だなぁ。
スクリーントーンの代わりに手で点描を打ってたり、中の構造を見せるために一部を破りとったみたいな表現になってるのも、最近は見なくなりましたな。

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この説明だけ見ると「うわっ! 大変そう!」という感じの機内ですが、部品を見るとそれほど複雑な構造でもないです。なんでこれだけ見ると凄く大変そうに見えるんだろう。不思議~

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で、これは左右の長いエンジンナセルの構造なんですが、見ての通りエンジンはありません。正面が空いてる空冷エンジンと違って液冷エンジンは完成すると全く見えなくなるから、これはこれで問題なし。
おもしろいのは、画像右上の図で、Pe-2って胴体の主爆弾倉のほかに、エンジンナセルのお尻の部分にもちっちゃい爆弾倉があるんですね。主脚の入る大きい扉の後ろに、もう一個小さい扉が並ぶのはなかなかユニーク。

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で、最後に「オレンジラベル」時代のOrlikといえば、このA3モノクロポスター! でも、真ん中のページじゃないから本を分解しないと全体像を見せられないよ!
まぁ、わざわざ分解するまでもなく、見ての通り表紙と同じ絵です。ポスターっていっても、モノクロだし、思い切り真ん中にホッチキスの穴空いちゃってるし、これ、正直なくってもいいんじゃない? と思ってたら、黒表紙でなくなっちゃいました。
Pe-2自体、変な場所に爆弾積んでたりしてスタイルがユニークなんで、是非とも完成させて「ライバル」Bf110やモスキートと並べてみたいですね。尾翼のアレンジとかが似ているので、試作に終わったЯк-2と並べてみるのもオモシロそう。Як-2は嫌がるだろうけど。

さて、明日は以前の告知通りに幕張メッセ国際展示場で開催されるワンダーフェスティバル 2011[冬]に、参加してきます。夜までやってるイベントじゃないんですが、朝が早いので帰ったら寝ちゃうだろうなー、というわけで報告はおそらく翌日あたりになるかと。
それではまたー。
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WAK ソビエト軍自走対戦車砲 ZiS-30

どもー昨日は寝ちゃいましたー。
今日はレビューやりまーす。

本日、本棚から引っ張り出してきたのはポーランドWAK社のソビエト軍自走対戦車砲 ZiS-30。

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キットは2008年。この時期だけWAKの表紙は水彩風でした。キッチリとしたタッチになったり、完成写真になったり、WAKは黒枠以外はコロコロ変わる。地面はうっすらと雪がある感じかしらん。
ZiS-30は、コムソモーレツ装甲牽引車に57ミリZiS-2対戦車砲を搭載した車輌で、100輌しか生産されなかった暫定的な車輌なんで写真を見る事もめったになく、立体の模型が手に入るのは嬉しいですね。
ZiS-30は開戦の夏に急いで準備されて、その冬のモスクワ攻防戦で機動戦力として活躍するも数を減らし、翌42年の夏にはほぼ全てが失われた、と考えられているんですが、良く見るとこの表紙の砲兵たち、1943年制定の襟章付きの新型制服着てますよ!? まさか、43年の初冬まで奇跡的に生き残った車輌、という設定なのか? すごいなー。クルスク戦にも行ったのかなー。それとも、押入れにしまっておいてうっかり忘れてたのが出てきたたけなのかなー。一番右側で砲弾を持ってる兵士は、ヘルメットの丸みがゆるくて、なんだか東ドイツ兵にも見えますね。

ちなみにZiS-2対戦車砲そのものが、あんまり見ない砲ですが、これは開戦直前に制式化されたものの、ドイツ軍と戦ってみたら、当時のドイツ軍の戦車に対しては貫通力がありすぎて(もっと大量に生産されている45ミリ砲で十分だった)、そうなると野砲として使うのには砲弾が小さすぎる(76.2ミリ砲がいっぱいあった)という中途半端な性能だったので一度、400門ほどで生産が打ち切られたというしろもの。でも、後でドイツ戦車の装甲が厚くなったのでクルスク戦の前に生産が再開されてます。
一方、コムソモレーツはT-37、T-38水陸両用戦車の部品を流用した砲兵のための装甲牽引車だったんですが、ちょいと豪華だったために開戦と共に工場のラインが軽戦車に切り替えられて生産中止。なお、キットの車輌は機銃マウント部の張り出しが楕円形になってる後期型。
で、このパッとしない対戦車砲と豪華すぎる牽引車が華麗にドッキング! したのがZiS-30。「30」という数字はどこから来たんだろう。なにしろ急造だったので、一発撃つたびに小さすぎる車体がぶわんぶわんと動揺して連続射撃ができないとか、エンジン出力が低くて移動にも難儀とかとか、いろいろ問題はあったようですが、57ミリ砲の破壊力は素晴らしくモスクワを守るために頑張ったそうです。

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完成写真がないので、組み立て説明図にあった図面で雰囲気を。やたらと砲が大きく見えるのは、車体がとっても小さいから。左ページの火砲部分の組み立て図を見ると、けっこう簡単な構造なのが意外。

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左ページを見ればわかる通り、車内再現はなし。このサイズで車内再現されたら大変だわ。急造車輌の割には、車体後部はけっこうしっかりと改造してるのね。
で、右ページの車体部品を見ると、とっても小さい車輌だということがわかっていただけるかと。車体側面のパーツがA4の横幅3分の2しかない車輌ってのは、なかなか無い。

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展開図画像をもう一枚。左はなんだか大変なことになってる足回りの部品。でも、WAKの日本戦車シリーズに比べれば極小ボルトがパーツになっていたりはせず、頑張れば「なんとかなりそう」というレベルかな。
デザイナーはJerzy Janukowicz氏。Janukowicz氏はMODELIKでもBA-27やFAIなどのソビエト軍装甲車を設計している、「ソビエト軍の小さい車輌」のベテラン設計者。

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テクスチャの具合をぐぐっとアップで。
テクスチャは、基本的には汚しのないスッキリとしたタイプなんですが、よーく見ると、全体的にかすかながらムラムラと調子がつけられています。これは、印刷ムラではなくて、きっと広い面積が単調にならないようにする工夫でしょう。印刷そのものは、カスレ、ムラ、ズレのないとっても綺麗な印刷で製作意欲を刺激します。
それから、見逃せないのがノリシロ部分が白ヌキではなく、淡い周辺色で塗られていること。これで、ちょっとぐらいはパーツの接着がずれてノリシリが表に出ちゃっても目立たないってわけ。気が利く~

そんなわけで、WAKのZiS-30、なかなか「作ってみたい!」と思わせる好印象なキットとなっております。ちなみに、元となったコムソモレーツ装甲牽引車のキットもWAKから出ていて、そっちも持っているんですが、何を思ったかZiS-30から紹介しちゃいました。そのうち、コムソモレーツの方も紹介したいと思います。
それではまたー。

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Schreiber-Bogen ドイツ製旅客機 ドルニエ DoX

さて、ハイケル、ユンカース、とドイツおもしろ博士が続々登場したので、せっかくなのでドルニエさんにも御登場願いましょう。
キットは、ドイツSchreiber-Bogenの製品の輸入版「パピエクラフト」ブランド。

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うーん、これまたファンタジックなカタチ。DoXは左上の写真でわかる通り、滑走路ではなく水面から飛び立つ飛行艇で、12機のエンジンが翼の上にずらりと並ぶ(二機づつ前後に向けて一つのナセルに入る)。ルパン三世のアニメに出てきた巨人飛行艇「アルバトロス」が似た形をしていた、とずーっと思っていたけど、たった今、確認したらあんまり似てなかった。とほほん。
DoXは1929年初飛行なので、このあいだのユンカースG.38とは「同級生」。G.38が4発エンジンでどっこいしょ、と30人の乗客を運んだのに対して、DoXは12機のエンジンで66人を持ち上げる。さらに、デモンストレーションでは150人の乗客を乗せ、さらに乗員10名を乗せて飛んでみせたら9人も密航者がいて169人を乗せて飛行、という大記録を樹立。
これはいよいよ、巨人旅客機時代の到来か! と思ったのも束の間、12機のエンジンは飛行中、機関士が分厚い主翼中から乗り出して調整を続けなければならず、それだけ苦労してもそもそも巨大すぎてパワーが不足。
世界一周旅行なんてしちゃうよ! と意気揚々と出発したものの、暑い地方では空気が薄くて高度が取れず、ついに南米では離水不能に。それじゃ飛行艇じゃなくて、ただの翼がついた船だよ、ってことで内装を降ろして重量を減らしても高度数メートルで這うように飛ぶのがやっと。
なんとかドイツまで帰ってきたものの、「凄いね」の言葉と共に博物館へGo。 あまりにもあまりにもな性能だったので軍には徴用されずに博物館に飾られていたものの、1945年の空襲で消失しました。
なお、イタリアがうっかりと2機発注しちゃったので総生産は3機。イタリアに買われた2機も、あんまり飛ばないうちにスクラップになったとか。
ちなみに医療機器メーカーに「ドルニエ」というブランドがあって、体内にできた結石を破砕する超音波治療器を作っているんですが、もともとは飛行機のドルニエ社の一部門で、機体の細かいヒビ(クラック)を見つけるための超音波捜査機の開発中にできた副産物らしいです。へー。

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そんな楽しいDoXのカードモデルがこれ。DoXの模型はREVELからプラモデルが出ていて、それも買ったはずなんですが、ストックの山に埋もれて出てきませんでした。
展開図は毎度のごとくA3を二つ折りにした紙に印刷されているので、実際の分量はこの倍になります。

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機体、というか艇体は特色シルバーの印刷。でも、このシルバーはG.38の時ほどギンギラギンではなくて、もっとさりげない色。っていうか、そもそもDoXの塗装って白のイメージ強いけど??
ちょっと、手書き線がフニャフニャしてますな。設計年度が古いのかも。

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このキットは、これまで紹介したキットと少し構成が違って、組み立て説明は展開図の裏にポツポツとバラバラに印刷されています。順番間違えると組みあがらなくなりそう。

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また、このキットはシュライバー・ボーゲンにしては珍しく、厚紙でかなり本格的に芯を組み立てる構造となっています。

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その理由は、この図を見れば納得。どっちかって言うと、船の構造に近いのね。構造やタッチが他の飛行機とちょっと違うのは、ひょっとすると船舶担当の設計者が展開図を書いたからかも?

と、いうわけで、わしの手持ちのシュライバー・ボーゲンはこれで全部。
飛行機を4機持ってるわけですが、そのうち3機がハンドレイページ・HP42、ユンカースG.38、ドルニエDoXという巨人旅客機というのがわしの趣味の方向性を如実に表していますな。まぁ、シュライバー・ボーゲンは軍用機のキットそのものがほとんどないんですが。
それにしても、新作キット紹介の時に「戦前の旅客機が好きなモデラーなら、これは見逃せないだろう」と書きながら、実は「そんな人、いるんだろうか」と内心思っていたんですが、ここにいました。
まさか、自分が戦前旅客機好きだったとは!

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Schreiber-Bogen ドイツ製旅客機 JUNKERS G.38

いぇー! 満を持しての登場は、ALBATOROSをデザインしたエルンスト・「夢見る牛乳瓶メガネ」・ハインケル、クラウディウス・「船が空飛んだら凄いでしょ」・ドルニエと(わしの中で)並び称されるフーゴ・「波板大好き」・ユンカースのデザインしたJUNKERS G.38のキットですよ。

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キットはドイツSchreiber-Bogenの製品の輸入版、いまは亡きパピエクラフトブランド。左下に「西ドイツ製」と書いてあるのもなんとも言えない。若い人は知ってる? 昔はドイツって東西にわかれてたのよ。
表紙写真は、G.38のとんでもない形状があまり見えなくて残念。

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ちょいと紹介の順番が前後しますが、レベル社のプラモデルを引っ張り出してきました。右側の塗装説明を是非見ていただきたい。凄い平面形キタコレ!
この間のルンプラー・タウベの凄い形状もファンタジーでしたが、こいつも負けずにファンタジーな形状。主翼は分厚くて、付け根部分は中を立って歩けるほど。翼内にも客席があり、よく見ると内翼前縁に窓があります。また、翼の中の通路は外側エンジンにまで達しており、飛行中も機内でエンジン整備ができたっていうんだから、こりゃただごとじゃない。

ユンカースG.38は1929年に初飛行した機体で、コードレター「D-2000」(後に「D-AZUR」)とコードレター「D-2500」(後に「D-APIS」)のたった2機が建造されました。キットは2機目のD-2500時代を再現。
長大な主翼は全幅が44メートルもあり、これは後の米軍超重爆撃機B-29より1メートルも長い。その代わり、胴体は短くて23メートルしかありません(B-29は30メートル)。
G.38は、この分厚く長大な翼で空気を抱えてフワリと飛ぶタイプの飛行機で、最高速度はたったの225キロ。
乗客は最初は13人しか乗れなかった(飛ばすのには乗員は7人も必要なのに)のですが、それはちょっとあなた、アレでしょう、ということで胴体を二階建てに増設(D-2500は最初から二階建てで建造)。エアバス社のA380がイバってる「ダブルデッキ」を70年先取りだぜ! でも、二階建てになっても乗客は30人(D-2500は34人)。
その代わり、機内の内装は豪華で、トイレ、洗面所もあったといいます。時代は異なりますが、タイタニック号みたいな豪華客船の内装を思い浮かべるといいでしょう。これは、当時長距離航路に就航していたツェッペリンの巨人飛行船に対抗する意図もあったんでしょうな。
つまり、現在とは「旅客機」に求められるものが違ったんですね。移動手段ではなく、旅そのものであった、と言いますか。
しかし、この「豪華旅客機」路線というのはあまり受け入れられず、後継機は作られませんでした。D-2000は、整備後のテスト飛行中に墜落し廃棄、D-2500は10年間をルフトハンザの国際路線で勤め上げた後に開戦でドイツ軍が接収。輸送機となったものの、1941年5月に英空軍の空襲により地上で失われています。
なお、日本陸軍は何を思ったのかこのG.38の爆撃型(製作されなかった)のライセンスを購入、九二式重爆撃機としてうっかり6機も作っちゃいました。

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で、キットの中身はこんな感じ。全然パーツが足りないように見えますが、全部A3サイズの用紙が二つ折りになっているのが片面しか見えていないからです。
シュライバー・ボーゲンらしい黄色の内部構造とピンクのノリシロがとってもカラフル。

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写真で微妙なグレーに写っている場所は、特色シルバーでの印刷。でも、防眩塗装の黒が乗ってるところが、下地の銀がフニャフニャとテケトーに終わってるのが透けててちょっとカッコ悪いぞ。印刷はいつものクオリティで、ムラ・カスレなくきれい。手書きなのに線がとってもキッチリしているのはドイツ人気質というやつか。
日本では「谷折り」の印に使われているツートンツートン(―・―・―・―)の線は、ただのノリシロとそれ以外の部分との境目です。
もちろん、全体を覆う波板はテクスチャ表現。

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組み立て説明は実質、これだけ。ちなみに、なぜかこの組み立て説明も機体は特色シルバーで印刷されています。無駄なところがゴージャス!

このキットを買ったころは、G.38の模型はこれしかなかったんですが、後にREVEL社がプラモデルを出してくれました。

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そっちも買っちゃったよー。このアングルだとG.38のトンデモ形状が窺えてカッチョいいですね。

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ちなみにデカール変えの軍用機時代のキットもあります。

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こっちは表面の波板もシャープなディティールで再現。

ちなみにユンカース博士は1924年(1922年説もあり)には、翼幅80メートルの翼に短い胴体が二本付く、J-1000という、とってもクレージーな飛行機を構想していますが、さすがにこれは建造されなかった。
どこか航空機カードモデルの標準スケール33分の1でG.38、九二式重爆撃機、J-1000のカードモデルを出さないもんだろうか、と思ったけど、G.38で幅1.3メートル、J-1000なんて幅2.4メートルのキットになるから置くとこないですな。

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Schreiber-Bogen ドイツ軍偵察機 Etrich-Rumpler Taube

どもー。今日は久々、本棚のストックを引っ張り出してきたですよ。
ドイツSchreiber-Bogenのドイツ軍偵察機 Etrich-Rumpler Taube です。

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箱でおわかりの通り、いまは亡きパピエクラフトブランドの輸入版。Schreiber-Bogen製品は、以前に Handley Page H.P.42 を紹介しましたが、それ以来「パピエクラフト」で検索をかけて来てくださるお客様がけっこういらっしゃる。みなさん、パピエクラフト気になってたんですねー。中身は Schreiber-Bogen なので、大手書店やホームセンターのクラフトコーナーで時々扱っておりますよ。うちの近所ではジョイフル本田のクラフトコーナーで時々扱ってますが、ジョイフル本田が南関東ローカルのホームセンターだと知ったのはつい最近。なので南関東以外にお住まいの方にはサッパリ意味わからんですね。

”Etrich-Rumpler Taube”は、第一次大戦前の1910年に初飛行した飛行機で、オーストリア人の「イゴ・エトリッヒ」さんの設計(「イゴ」は愛称で、本当は「イグナス」みたい)。美しい主翼平面形が特徴で、「Taube」(鳩)という名前もピッタリなんですが、もともとはエトリッヒさんが作っていたのはカエデの種みたいな、植物の種をヒントに設計した主翼だけの無尾翼機。でも、それじゃ安定性が悪いといろいろつけたしたら鳩のカタチになっちゃった。でも、苦労の甲斐あって、極初期の飛行機達の中では安定性は抜群に良かったみたい。
で、その設計を買ったのがドイツのルンプラー社。パピエクラフトの箱では「ランプラータブ」と、タイのエスニック料理みたいなカナ表記になってますが、一般的には「ルンプラー・タウベ」。
ところが、ルンプラー社はちょっぴり設計を変更しただけで「これは当社の独自設計です。エトリッヒさんとは関係ありません」と特許料の支払いを拒否。当然、エトリッヒさんは怒って法廷に持ち込んだものの、第一次大戦によってぐだぐだになって、結局特許を放棄。その結果、ドイツの航空機メーカーはみんなでよってたかってこの安定性の抜群にいい飛行機を作ったもんで、生産数はこの時代の飛行機としては破格の約500機となりました。
ちなみにこのゴネ得のルンプラー社、一時大戦後は「これからは飛行機だけじゃなくて、車も流線型じゃなくっちゃ!」と意気揚々と発売した涙滴型自動車Tropfenwagenが大ハズしで、会社なくなっちゃいました。とほほ。
でも、わしはこのカタチ好きよ、Tropfenwagen。

さて、話は戻ってSchreiber-Bogenのタウベの中身を

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このキットはSchreiber-Bogenのキットの中でも初級向けの簡単なもので、部品はA4二枚だけ。マリモデ標準の半分ですな。でも、独特の平面形はバッチリ再現されていて、雰囲気はなかなかGOOD。

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完成写真では黄色っぽい主翼は、なぜか胴体ど同じ緑で印刷。印刷にはちょっとカスレがありますが、これはわしの買ったのが不良品だったのかしらん。Schreiber-Bogenの印刷は、いつもはけっこうきれいなんですけどね。

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部品が少ないので組み立て説明もアッサリ。ちなみにこの説明図は表紙の裏に刷ってあるので、部品を切り離すと説明図がバラバラになるというポーランド製品にありがちな罠もありません。
タウベの特徴である、主翼を下から支えるトラス構造もきちんと再現。

それにしても、なんて素敵な平面形。ファンタジー世界の架空の乗り物みたい。大好きなんですよねー、この飛行機。
タウベはなぜか模型が全然なくて、エッチングと白木で骨組みのキットがあるぐらいかな? こんな美しい飛行機なのに、模型化されてないのはもったいない、どこか最新の技術でカードモデル化してくれればいいのに、と思いました。特許も破棄されてるんだしさ。

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